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井上久男

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経済ジャーナリスト

報告

見解豊田章男会長がこの記事の見出しになっているような発言をした場所と場面は、長野県茅野市にある聖光寺というお寺で、交通安全の祈願をする際にです。トヨタは毎年この時期に行っています。このお寺は、販売の神様と言われたトヨタ自動車販売(現トヨタ自動車)の故神谷正太郎社長が中心になってトヨタグループが建立したものです。神谷氏が動いた理由は諸説ありますが、交通事故で亡くなった方を供養するため、かつ事故が起こらないようなクルマ作りを目指すことを誓うためにできたお寺です。今風にいえば自動車を製造販売する自動車会社の社会的責任の一環として建立したものでしょう。交通事故で亡くなった方を供養し、交通安全を祈る法要的な場で、豊田会長のような発言することが果たして適切なのでしょうか。発言内容の是非はともかく、自動車産業と国民経済との関係などについては、しかるべき別の場で発言するべきではないでしょうか。

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コメンテータープロフィール

1964年生まれ。88年九州大卒。朝日新聞社の名古屋、東京、大阪の経済部で主に自動車と電機を担当。2004年朝日新聞社を退社。05年大阪市立大学修士課程(ベンチャー論)修了。主な著書は『トヨタ・ショック』(講談社、共編著)、『メイドインジャパン驕りの代償』(NHK出版)、『会社に頼らないで一生働き続ける技術』(プレジデント社)、『自動車会社が消える日』(文春新書)『日産vs.ゴーン 支配と暗闘の20年』(同)。最新刊に経済安全保障について世界の具体的事例や内閣国家安全保障局経済班を新設した日本政府の対応などを示した『中国の「見えない侵略」!サイバースパイが日本を破壊する』(ビジネス社)

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