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井出留美

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食品ロス問題ジャーナリスト・博士(栄養学)

報告

補足「食品ロスは減らすと売り上げが縮むから減らしちゃダメ」と何度も聞いてきました。でも減らすことで経営コストを節約でき、実質的な利幅を増やしている事例が多数あります。大手コンビニ一店舗あたり年間468万円(中央値)分の食料を捨てているという公正取引委員会の調査結果があります。誰がこれを負担しているのかといえば、ほとんどのコストは本部でなく加盟店が払っており、捨てる費用はわたしたち消費者もコンビニ特有の割高な食品価格として負担していることを認識したいです。コンビニの売れ残り食品は消費者に関係ないと思うかもしれませんが、二重に損しています。一つは食料品価格に間接的に盛り込まれた廃棄コスト。もう一つはほとんどの市区町村で焼却処分するための税金です。一般廃棄物処理費は年間2兆1,519億円に及びます。これもわたしたち消費者が納めた税金の結集です。食品ロスを出す=お金を捨てることだと認識してほしいです。

コメンテータープロフィール

井出留美

食品ロス問題ジャーナリスト・博士(栄養学)

奈良女子大学食物学科卒、博士(栄養学/女子栄養大学大学院)、修士(農学/東京大学大学院農学生命科学研究科)。ライオン、青年海外協力隊を経て日本ケロッグ広報室長等歴任。3.11食料支援で廃棄に衝撃を受け、誕生日を冠した(株)office3.11設立。食品ロス削減推進法成立に協力した。著書に『食料危機』『あるものでまかなう生活』『賞味期限のウソ』『捨てないパン屋の挑戦』他。食品ロスを全国的に注目させたとして食生活ジャーナリスト大賞食文化部門/Yahoo!ニュース個人オーサーアワード2018/食品ロス削減推進大賞消費者庁長官賞受賞。https://iderumi.theletter.jp/about

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