補足食品衛生の観点からは専門家や事業者の方からSNSへコメントが相次いでいますので期限表示の点を補足させていただきます。ソーシャルメディアに当該店舗（東京都目黒区）が製造した商品の写真が多数アップされており、そのうち「消費期限」として2ヶ月以上先の日付（2024年1月15日）が書いてあるクッキーがありました。「消費期限」はおおむね5日以内の日持ちの食品に表示されるものですので、2ヶ月間おいしく食べられる食品であれば「消費期限」でなく「賞味期限」表示となります。消費期限と賞味期限の違いについては中学校の家庭科で履修しますので基本的な内容です。それすら誤っているということは推して知るべしで、食品製造に関する基本的なことが徹底されていないまま食品を製造し販売し続けていたということで、非常に危険な状況です。食は人の命に関わります。当該店舗はもちろん、販売を許可したフェスの会社にも責任があると考えます。
コメンテータープロフィール
奈良女子大学食物学科卒、博士（栄養学/女子栄養大学大学院）、修士（農学/東京大学大学院農学生命科学研究科）。ライオン、青年海外協力隊を経て日本ケロッグ広報室長等歴任。3.11食料支援で廃棄に衝撃を受け、誕生日を冠した（株）office3.11設立。食品ロス削減推進法成立に協力した。著書に『食料危機』『あるものでまかなう生活』『賞味期限のウソ』『捨てないパン屋の挑戦』他。食品ロスを全国的に注目させたとして食生活ジャーナリスト大賞食文化部門/Yahoo!ニュース個人オーサーアワード2018/食品ロス削減推進大賞消費者庁長官賞受賞。https://iderumi.theletter.jp/about
