補足サンマをはじめ、イワシ、サバ、アジ、ニシンといった“光り物”と呼ばれる青背の魚は、昔は安魚の代表格でした。しかし、これらの魚は味わいに個性があり、うまみが濃く、おまけに動脈硬化やコレステロールを下げるのに効果があるDHA(ドコサヘキサエン酸)とEPA(エイコサペンタエン酸)など体によい栄養素を豊富に含むという飛びきりの優等生。しかも、和洋中いろいろに調理できる素晴らしい魚たちです。 たくさん獲れてこその安魚で、資源が減少したら値段が高くなるのはやむを得ません。値段は安いが味は高級だったサンマが、本当に高級魚になりつつあるのが現状です。 記事が説明するように、漁獲量の減少は気候変動など複合的な理由によるもの。まず私たちができるのは、これからも食べ続けられるよう、サンマは安い魚という意識を変えて適正な値段で購入し、サンマのありがたみを改めて味わうことだと思いました。
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コメンテータープロフィール
『シェフ・シリーズ』『暮しの設計』(ともに中央公論社)編集長をつとめるなど約350冊の料理書を手がけ、流行食を中心に近現代の食文化を研究・執筆。第3回「食生活ジャーナリスト大賞」ジャーナリズム部門大賞、Yahoo!ニュースエキスパート「ベストエキスパート2024」コメント部門グランプリ受賞。著書に『熱狂と欲望のヘルシーフード−「体にいいもの」にハマる日本人』(ウェッジ)、『ファッションフード、あります。−はやりの食べ物クロニクル』(ちくま文庫)、『〈メイド・イン・ジャパン〉の食文化史』『カリスマフード−肉・乳・米と日本人』(ともに春秋社)など。編集プロダクション「オフィスSNOW」代表。