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畑中三応子

畑中三応子

認証済み

食文化研究家/料理編集者

報告

補足東京でも23区を出て市部に入ると「山田うどん」があってうれしくなります。埼玉県民でなくとも、かかしのキャラクターは親近感がわく対象。こういっちゃなんですが、没個性のどこにでもあるうどんを逆に個性として、かかしが放つ強烈な存在感とのミスマッチと「早い・安い・腹いっぱい」の満足感とで地歩を固めたチェーンといえるでしょう。たしかに回転看板より、かかしのほうがインパクト強で、印象に残ります。 日本固有の飲食店チェーンとして、1969年に本格的なフランチャイズ展開をスタートした「山田うどん」は飛び抜けて早く、その先見の明には驚かされます。その後72年に持ち帰りずしの「小僧寿し」、73年に牛丼の「吉野家」、76年に炊きたて弁当の「ほっかほっか亭」がそれぞれフランチャイズ方式を採用。矢継ぎ早に店舗数を増やして「和風ファストフード」という分野が確立されていきました。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 坂崎仁紀

    大衆そば研究家・出版執筆編集人・コラムニスト

    補足この記事は素晴らしい内容文章だと思います。 「ファミリー食堂山田うどん食堂」の優れる点は、「街麺類チ…続きを読む

コメンテータープロフィール

『シェフ・シリーズ』『暮しの設計』(ともに中央公論社)編集長をつとめるなど約350冊の料理書を手がけ、流行食を中心に近現代の食文化を研究・執筆。第3回「食生活ジャーナリスト大賞」ジャーナリズム部門大賞、Yahoo!ニュースエキスパート「ベストエキスパート2024」コメント部門グランプリ受賞。著書に『熱狂と欲望のヘルシーフード−「体にいいもの」にハマる日本人』(ウェッジ)、『ファッションフード、あります。−はやりの食べ物クロニクル』(ちくま文庫)、『〈メイド・イン・ジャパン〉の食文化史』『カリスマフード−肉・乳・米と日本人』(ともに春秋社)など。編集プロダクション「オフィスSNOW」代表。

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