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川崎大助

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作家

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見解この大記録を破ることができる海外アーティストは、もう二度と出て来ないでしょうね。今回のツアー完遂で計108回、まさに除夜の鐘の数、人の煩悩の数……というのもまた(たまたまでしょうが)じつに「ブルース」っぽい。エリック・クラプトン、たしかに武道館がよく似合うんですよ。音響面や見やすさという点で、いろいろ難がある会場なんですが、御大がそこに立つと、問答無用で「俺の舞台」的な。かつて日本のバンド、ハウンド・ドッグが武道館連チャンやったとき、楽屋に電気釜持ち込んでご飯を炊いていたとか、RCサクセションの初武道館終演後に忌野清志郎がすぐに帰りたがって「銭湯が閉まるから」と言ったとか――真贋定かならぬ数々の逸話に彩られたあの武道館に、クラプトンがまた「戻ってきてくれる」というのは、いいのものだなあと、しみじみしました。

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  • 西廣智一

    音楽ライター

    補足60年代から「3大ギタリスト」としてロックシーンを牽引してきたクラプトン、ジェフ・ベック、ジミー・ペ…続きを読む

コメンテータープロフィール

作家。小説執筆および米英のポップ/ロック音楽に連動する文化やライフスタイルを研究。近著に長篇小説『素浪人刑事 東京のふたつの城』、音楽書『教養としてのパンク・ロック』など。88年、ロック雑誌〈ロッキング・オン〉にてデビュー。93年、インディー・マガジン〈米国音楽〉を創刊。レコード・プロデュース作品も多数。2010年より、ビームスが発行する文芸誌〈インザシティ〉に参加。そのほかの著書に長篇小説『東京フールズゴールド』、『僕と魚のブルーズ 評伝フィッシュマンズ』、教養シリーズ『ロック名盤ベスト100』『名曲ベスト100』、『日本のロック名盤ベスト100』など。

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