「ワン・ダイレクション」リアム・ペイン突然の訃報、現在までに判明したこと #専門家のまとめ
現地時間10月16日(日本時間17日)、英人気ボーイ・バンド「ワン・ダイレクション」の一員だった歌手リアム・ペインが急死した。31歳だった。滞在先だったアルゼンチンはブエノスアイレスのホテル、3階の自室ベランダから転落したとみられている。他者が介在した形跡はなく、彼自身のひどい混乱状態からの落下と報じられている。このニュースに、ファンはもとより、世界中の多くの人が衝撃を受けている。
ココがポイント
エキスパートの補足・見解
2010年代にポップ音楽の歴史を文字どおり塗り替えたワン・ダイレクション(1D)の伝説が、このような悲劇へとつながってしまったことに、世界中の多くの人々が動揺している。10年に結成された1Dは16年に活動休止するまでに国際的なヒット曲を連発、その人気は「デビュー当時、アイドル・バンドだったビートルズに匹敵する」とまで、本国イギリスにおいて頻繁に言及された。まだ少年の面影を残す若者たちは「それほどまでにも」巨大な存在だった。どちらかといえば時代遅れになっていた「ボーイ・バンド(Boy band=男性が歌い踊るグループという意味。ちなみに日本での「ボーイズグループ」や「ボーイズバンド」は、国外では通用しないカタカナ語なので要注意)」を、最先端のポップ現象へと見事に「変換」してしまったのが彼らだった。1Dの達成がなければ、その後のBTSを始め、Kポップ・ボーイ・バンドの国際的成功はあったかどうか。そんな栄光をきわめたペインの内面を、音楽業界にはつきもののドラッグ禍、アルコール禍が蝕んでいたのだろうか。あってはならない事態の、一日でも早い収拾および、故人への適切な追悼がおこなわれることを、いまはただ祈りたい。