再結成オアシスにファン大沸騰、チケット販売問題に英政府まで本腰の混乱発生中! #専門家のまとめ
これもまた「祭り」ということなのか。先ごろ15年振りの再結成を発表した、90年代イギリスを代表するロック・バンド、オアシスの周辺が騒々しい。コンサート・チケットが入手困難かつ「高額化」するシステムに対する非難の声止まず、ついに英政府およびEUが調査に乗り出すことに。一方で90年代に発表した旧作シングル曲が計3曲同時に全英トップ10入り確実と、いまだ大フィーバーは止まるところを知らない。
ココがポイント
エキスパートの補足・見解
チケット問題に関しては、(音楽好きの)英スターマー首相自ら「がっかりさせられた」と言及、システム上の問題に対して、規制当局が「緊急の見直し」に着手していることを表明した。つまりオアシスは、もはやある種の「社会的問題」を巻き起こしているとも言えるわけだ! 彼らやブラーがデビューし活躍していた90年代とは「ブリティッシュ・ロック・バンド」の伝統が輝いていた最後の時代だった、のかもしれない。そのあとも、いいバンドはいっぱい出現している(シーン全体がラップやKポップに支配されたわけではない)し、古参バンドも活動盛んだ。しかし――オアシス「だけ」は、別格なのだということが明らかとなった「騒ぎ」なのではないか。とにもかくにもまずイギリスにて「国民的バンド」として大成し、そのことをアメリカ人も日本人も、いや世界中の人々が愛している。この構図を堅持できている存在は、世にそれほど多くない(普通はローリング・ストーンズのようにフラットな「国際的」アイコンになってしまう)。そして言うまでもなく、その最大規模のバンドがオアシスなのだ。ゆえに……ふたたび動き出した瞬間の「混乱」も、また桁外れなのかもしれない。