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川崎大助

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作家

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解説あまりの衝撃に、言葉を失う。ワン・ダイレクション(1D)という見事なラインナップに、独特な翳と深みを与えていたのがリアム・ペインの存在だった。同じく1Dのメンバーだったナイル・ホーランのソロ公演、10月2日にブエノスアイレスにて開催されたライヴ開場にてペインは目撃されていた。ボックス席からパフォーマンスを鑑賞し、一緒に歌っている姿があったという。その直後に、このような悲劇があろうとは……そして痛感せざるを得ない。もはや完全な形での1D復活はあり得なくなったことを。文化史的に見て、彼らの成功なくして、BTSなど、その後のKポップ・ボーイバンドの大躍進はあり得なかった。1Dは日本とも縁が深い。MVなどで「日本で成功した洋楽バンド」の姿の模倣はもちろん、SMAPの影響すらあるように僕には見えていた。できるかぎり迅速な事実の解明と、そして適切なる追悼がおこなわれることを祈りたい。

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  • 斉藤博昭

    映画ジャーナリスト

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  • 安部かすみ

    ニューヨーク在住ジャーナリスト、編集者

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コメンテータープロフィール

作家。小説執筆および米英のポップ/ロック音楽に連動する文化やライフスタイルを研究。近著に長篇小説『素浪人刑事 東京のふたつの城』、音楽書『教養としてのパンク・ロック』など。88年、ロック雑誌〈ロッキング・オン〉にてデビュー。93年、インディー・マガジン〈米国音楽〉を創刊。レコード・プロデュース作品も多数。2010年より、ビームスが発行する文芸誌〈インザシティ〉に参加。そのほかの著書に長篇小説『東京フールズゴールド』、『僕と魚のブルーズ 評伝フィッシュマンズ』、教養シリーズ『ロック名盤ベスト100』『名曲ベスト100』、『日本のロック名盤ベスト100』など。

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