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荒川和久

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独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター

報告

見解未だに誤解があるが、現在の人口減少の最大要因は、少子化というより、出生数より死亡数が上回る「多死社会化」によって引き起こされている。これは人口転換メカニズムの循環の一形態「少産多死」時代に突入しているからだ。 日本はこれまで長寿化によって超高齢国家となったわけだが、人間は不老不死ではない以上、いつかは死亡する。高齢比率が高まればそれだけ死亡も増える。 社人研の推計通り、今後年間死亡数150万人以上が50年間続くことになる。出生数の倍以上の死亡があるのだから人口減少は不可避である。 基本的に、少なくとも今後100年はずっと人口減少が続くのは確実なので、いちいち「何年連続減少」と騒ぎ立てるのではなく、都市間の人口の奪い合いなどに終始するのではなく、人口減少を前提とした議論と取り組みにフォーカスしていくべきだろう。人口減少しているのに一人当たりの可処分所得が減り続けていることの方が問題である。

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コメンテータープロフィール

荒川和久

独身研究家/コラムニスト/マーケティングディレクター

広告会社において、数多くの企業のマーケティング戦略立案やクリエイティブ実務を担当した後、「ソロ経済・文化研究所」を立ち上げ独立。ソロ社会論および非婚化する独身生活者研究の第一人者としてメディアに多数出演。著書に『「居場所がない」人たち』『知らないとヤバい ソロ社会マーケティングの本質』『結婚滅亡』『ソロエコノミーの襲来』『超ソロ社会』『結婚しない男たち』『「一人で生きる」が当たり前になる社会』などがある。

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