Yahoo!ニュース

阿古智子

阿古智子認証済み

認証済み

東京大学 総合文化研究科 教授

報告

見解蘇州は中国の中でも日系企業が非常に多い地域であり、日系企業もハイテク産業の発展に大いに力を発揮し、中国経済を牽引してきました。そうした中、蘇州の淮海街には日本の風情を感じさせるような建物が並ぶエリアもできたのですが、2022年8月には淮海街で着物を着てコスプレをしていた女性と撮影者を、警察が「騒乱挑発罪」で告発するという事件が起こっています。中国政府が国威発揚に力を入れる中、日本やアメリカ等が敵対勢力として描かれる場面も増えており、そうした政府系メディアの言説に影響を受けやすい人たちが存在するという昨今の状況については、頭に入れておいた方がいいと思われます。ただ、それに過剰に反応し、日本国内でもヘイトスピーチが高まるようなことがあってはならないと私は考えます。

こちらの記事は掲載が終了しています

参考になった1495

コメンテータープロフィール

阿古智子

東京大学 総合文化研究科 教授

1971年大阪府生まれ。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。大阪外国語大学、名古屋大学大学院を経て、香港大学教育学系Ph.D(博士)取得。在中国日本大使館専門調査員、早稲田大学准教授などを経て、2013年より現職。主な著書に『貧者を喰らう国―中国格差社会からの警告』(新潮選書)、『超大国中国のゆくえ―勃興する民』(新保敦子と共著、東京大学出版会)、『香港 あなたはどこへ向かうのか』(出版舎ジグ)など。

阿古智子の最近のコメント

  • 阿古智子

    東京大学 総合文化研究科 教授

    提言中国側が司法手続きについて述べたのは、一歩前進と言えるかもしれません。こうした国際問題に発展した事件…続きを読む

    こちらの記事は掲載が終了しています

  • 阿古智子

    東京大学 総合文化研究科 教授

    提言市長に説明を求めても、このようにしか言わない(言えない)と思います。犯罪行為やそれをとりまく周辺事象…続きを読む

    こちらの記事は掲載が終了しています