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阿古智子

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東京大学 総合文化研究科 教授

報告

見解民進党は総統選挙で勝利したものの、得票率は40%、立法院では過半数を失いました。民進党は台湾社会の各層からある種のNoをつきつけられたと見るべきだと思います。海外メディアはこの選挙の主な争点を両岸関係ととらえていますが、多くの台湾の人たちは生活の改善を重視しています。私は今回の選挙の現場を台湾で見ていました。第三極の民衆党の決起集会には多くの若者や子連れの家族が来ており、そのスピーチや政策紹介はとても耳に入ってきやすい、民進党も国民党もイデオロギーで対立し一般の人にはわかりにくい政治用語をつかって議論しているという意見を耳にしました。ポジティブに考えれば、民進党のある種の敗北は、台湾の人々が自らのあり方をより深く考え、実践に移していくために、厳しいハードルを自ら設定していると見ることもできると思います。

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コメンテータープロフィール

阿古智子

東京大学 総合文化研究科 教授

1971年大阪府生まれ。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。大阪外国語大学、名古屋大学大学院を経て、香港大学教育学系Ph.D(博士)取得。在中国日本大使館専門調査員、早稲田大学准教授などを経て、2013年より現職。主な著書に『貧者を喰らう国―中国格差社会からの警告』(新潮選書)、『超大国中国のゆくえ―勃興する民』(新保敦子と共著、東京大学出版会)、『香港 あなたはどこへ向かうのか』(出版舎ジグ)など。

阿古智子の最近のコメント

  • 阿古智子

    東京大学 総合文化研究科 教授

    提言中国側が司法手続きについて述べたのは、一歩前進と言えるかもしれません。こうした国際問題に発展した事件…続きを読む

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  • 阿古智子

    東京大学 総合文化研究科 教授

    提言市長に説明を求めても、このようにしか言わない(言えない)と思います。犯罪行為やそれをとりまく周辺事象…続きを読む

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