Yahoo!ニュース

秋山文野

秋山文野

認証済み

サイエンスライター/翻訳者(宇宙開発)

報告

解説ボーイング開発の宇宙船「Starliner(CST-100)」は、スペースXの宇宙船「Crew Dragon」と共に国際宇宙ステーションへ宇宙飛行士を輸送する民間宇宙輸送サービスの機体としてNASAから選定されました。スペースXが2020年に有人飛行試験を成功させて以来、順調にISSへのクルー輸送を続けているのに対して、Starlinerは2019年末の無人飛行試験で不具合が見つかってからたびたび試験日程を延期し、開発は相当に遅れています。2025年度から実運用の予定で日本人宇宙飛行士が搭乗する可能性もありますが、試験をクリアしなくてはならないため日程はまだ不確実です。とはいえ、Starlinerを実現することで、米国の民間クルー輸送体制は2社となり、お互いにバックアップとしての存在になります。1社依存を避けたいという方針からすれば、NASAも最大限の支援をする必要があります。

同じ記事に対する他のコメンテーターコメント

  • 山崎直子

    宇宙飛行士・一般社団法人SpacePortJapan代表理事

    解説ロケット側の原因(上段セントールの酸素リリーフバルブの不具合)で打上げ延期になりました。アトラスVロ…続きを読む

コメンテータープロフィール

秋山文野

サイエンスライター/翻訳者(宇宙開発)

1990年代からパソコン雑誌の編集・ライターを経てサイエンスライターへ。ロケット/人工衛星プロジェクトから宇宙探査、宇宙政策、宇宙ビジネス、NewSpace事情、宇宙開発史まで。著書に電子書籍『「はやぶさ」7年60億kmのミッション完全解説』、訳書に『ロケットガールの誕生 コンピューターになった女性たち』ほか。2023年4月より文部科学省 宇宙開発利用部会臨時委員。

秋山文野の最近のコメント