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秋山文野

秋山文野

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サイエンスライター/翻訳者(宇宙開発)

報告

解説H3ロケット3号機は、今年2月のH3試験機2号機の打上げ成功を受けて最初の運用となり、レーダーで地表を観測する先進レーダ衛星「だいち4号(ALOS-4)」を搭載し打上げられます。午後0時すぎという打上げ時刻は、このだいち4号の観測タイミングを反映しています。日本のレーダー衛星は昼夜12時ごろに地表のある地点を観測することができるようになっており、だいち4号と同じ機能を持つ「だいち2号」は、能登半島地震の際に1月1日の深夜11時過ぎに緊急観測を行うことができました。いつ発生するかわからない災害に備えて、1日2回の観測機会があるように衛星は設計されているのです。ロケットの打上げ時刻は、こうした衛星側の要求に合わせて決まります。

コメンテータープロフィール

秋山文野

サイエンスライター/翻訳者(宇宙開発)

1990年代からパソコン雑誌の編集・ライターを経てサイエンスライターへ。ロケット/人工衛星プロジェクトから宇宙探査、宇宙政策、宇宙ビジネス、NewSpace事情、宇宙開発史まで。著書に電子書籍『「はやぶさ」7年60億kmのミッション完全解説』、訳書に『ロケットガールの誕生 コンピューターになった女性たち』ほか。2023年4月より文部科学省 宇宙開発利用部会臨時委員。

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