なぜ、台風の接近・上陸が多いのか?
台風18号は2日から4日にかけて、西日本~北日本に近づく見通し。そのころ、雨も強まりそうだ。台風が相次ぐのは日本の南に居残る夏の高気圧が原因に。
3日は千葉県でもまとまった雨に
台風18号は29日(日)正午現在、フィリピンの東海上にあり、発達しながら西北西に進んでいます。台風は30日(月)から1日(火)にかけて、沖縄に近づいたあと、暴風域を伴ったまま西日本に近づくでしょう。
西日本に近づく頃には発達のピークは過ぎる予想ですが、2日(水)は西日本の広い範囲で、3日(木)は関東地方でも強い雨が降る見通しです。
2個に1個のハイペース
まもなく10月です。そろそろ台風シーズンも終わりかと思っていたら、また台風です。このところ、台風が発生すると日本にやって来る。平均すると2個に1個の割合です。
こちらは本州・北海道・九州・四国に影響した台風の経路を図にしたものです。
台風3号(接近)、台風6号(上陸)、台風8号(上陸)、台風10号(上陸)、台風15号(上陸)、台風17号(接近)と次から次へと台風の影響を受けたことがわかります。おそらく、台風18号も影響するでしょう。
夏の高気圧が居残り
北海道では先日、霜が降りるほど冷え込みが強まりました。季節はもう秋と言いたいところですが、全国的にみると気温は高く、季節の進みはゆっくりです。全国的に気温が高いこと、そして、台風がいつまでも日本にやって来ることには共通の原因があります。
こちらは上空約5千メートルの天気図を5日間平均した図(9月27日~10月1日)です。
日本のすぐ南の、5880と書かれた太線で囲まれた部分が夏の高気圧です。台風はこの高気圧の縁(ふち)に沿って北上します。
そして、大陸から日本列島にかけて、オレンジ色です。夏の高気圧が居残っていること、偏西風が日本の北を流れていることで、いつも以上に気温が高く、水色で示した冷たい空気は北極付近に留まったままです。