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打点王争いにシュワーバーも名乗り!? トップとの差を一桁とする

宇根夏樹ベースボール・ライター
カイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)Sep 6, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 9月6日を終え、ナ・リーグの打点トップ3には、100打点のウィリー・アダメス(ミルウォーキー・ブルワーズ)と大谷翔平(ロサンゼルス・ドジャース)に、98打点のマーセル・オズーナ(アトランタ・ブレーブス)が位置している。

 前日まで、ナ・リーグで90打点以上の選手は、彼らしかいなかった。それぞれ、100打点、99打点、98打点。9月6日に大谷がホームランを打ち、アダメスに並んだ。

 だが、ナ・リーグの打点王は、この3人のうちの誰かで決まり――複数もあり得る――ではないかもしれない。

 9月6日、カイル・シュワーバー(フィラデルフィア・フィリーズ)は、シングル・ヒットで1打点を挙げ、さらに、2ラン本塁打を打った。シーズン90打点目に、91打点目と92打点目だ。トップとの差を、一桁の8打点とした。

 今シーズン、シュワーバーは、22試合で2打点以上を挙げている。これは、4人のなかで最も少ない。アダメスが25試合、大谷が28試合、オズーナは27試合だ。ただ、シュワーバーは、8月7日に1試合7打点、9月3日は1試合6打点を記録した。この2試合とも、1試合に3本のホームランを打った。あとの3人は、1試合4打点が今シーズンの最多だ。1試合に3本塁打以上はない。

 オールスター・ブレイク後の打点は、アダメスが33、大谷が31、オズーナが21だ。シュワーバーは、38打点を挙げている。

 110打点前後で打点王が決まるようであれば、あるいはもう少し上だとしても、シュワーバーにもチャンスがあるような気がする。

 なお、この4人のうち、オズーナは、過去に打点王を獲得している。短縮シーズンの2020年に、60試合で56打点を挙げた。18本塁打もナ・リーグで最も多く、二冠王となった。

 アダメスのシーズン打点は、すでに、それまでの自己最多、2022年の98打点を上回っている。大谷は、2度目のシーズン三桁打点だ。2021年の100打点に並んだ。オズーナは、2017年が124打点、昨シーズンは100打点。シュワーバーは、昨シーズン、104打点を挙げた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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