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【NHL】専門家の優勝予想なんて当たったためしがない!? 

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
オベチキンと妻のナスチャ(Courtesy:@ikhurshudyan)

 今季のNHLは全ての戦いが終了し、残るは各賞の発表と表彰を行うアウォードと、未来のスター候補たちが指名を待つNHLドラフトを残すのみとなりました。

▼ワシントンの優勝は苦々しい!?

 筆者の当サイトで紹介したとおり、今季はワシントンキャピタルズがプレーオフを制して初優勝!

 しかし、この結果を苦々しい想いで受け止めていそうな人がいます。

 「THE HOCKEY NEWS」(以下THN)でシニアライターを務めている ケン・キャンベル(写真左)です。

▼世界屈指のホッケー専門誌

 北米のプロスポーツがお好きな方は、ご覧になられたことがあるかもしれませんが、「THN」は、その名のとおりアイスホッケーの専門誌。

 1947年の創刊以来、NHLのみならず、AHLなどのマイナーリーグやジュニアのトップリーグ。

 さらに、オリンピックや世界ジュニア選手権などの国際大会まで、幅広くカバーし続けている世界屈指のホッケー専門誌です。

 その中でシニアライターを担うキャンベルは、前職でカバーし続けていたトロント メイプルリーフスが大物ルーキーを獲得し、期待が高まっているのにもかかわらず、戦力が充実しているとして、近年はことあるごとに、「ワシントンが優勝する!」と開幕前に宣言し続けてきました。

▼82戦全勝しても優勝候補にしない!

 ところが、キャンベルの熱い想いに反して、ワシントンはプレーオフの壁に跳ね返され続けてしまいます。

 しかも、一昨季、昨季と2年続けてライバルのピッツバーグ ペンギンズに敗れてしまったことから、ついに堪忍袋の緒が切れて、、、

 

「もし、来季のワシントンがレギュラーシーズンで82戦全勝しても、優勝候補にしない!」

と声高らかに宣言!!

▼専門家の優勝予想は当たったためしがない!?

 皮肉なことに、キャンベルが優勝候補に推さなくなった途端、初めてのスタンレーカップを獲得!

 ひょっとしたら、ワシントンにとって、キャンベルの心変わりが最大の勝因だったのかも???

 NHLに限らず、「専門家の優勝予想は当たらないものだ」と思っていた方が、いいのかもしれません。

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

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