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新たな台風(8号)が発生し、週末に関東を直撃するおそれ

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
雲の様子(ウェザーマップ)

新たな台風(8号)が発生し関東へ

熱帯低気圧の予報円(ウェザーマップ)
熱帯低気圧の予報円(ウェザーマップ)

最新の熱帯低気圧や台風情報(気象庁)

タイトル画像をみると、日本海側に沿ってのびる前線に伴う雨雲とは別に、日本の南に一段と活発な積乱雲の塊がありますが、この雲域内できょう10日(水)午前9時、熱帯低気圧が発生しました。

そして気象庁の予想によると、この熱帯低気圧は今後24時間以内に台風(8号)へ変わり、しかも予報円の真ん中を通ると、関東を直撃しかねないコースとなっています。

現在、熱帯低気圧は1008hPaで中心付近の最大風速は15メートルですが、あす11日(木)午前9時には1004hPa、最大風速は18メートルの台風の勢力に発達する見込みです。

その後あさって12日(金)から13日(土)にかけて、北上しつつ徐々に北東へ進路を取り、予報円の真ん中を通ると、13日(土)午前9時には関東沿岸に到達している予想です。なおこの頃にはもう少し発達し、中心付近の最大風速は20メートル、最大瞬間風速は30メートルになると予想されています。

暴風域を持つ台風となったり、大型の台風などへ発達したりする可能性は小さいものの、猛暑の合間をつくようにやってくる台風に十分な警戒が必要です。

なお13日(土)の予報円にはまだ幅があり、東側を通れば、陸地にあまり近づかない可能性もありますが、西側を通れば、関東や東海を直撃するコースもあり得ます。さらに速度にもブレがあり、関東付近への到達は、早ければあさって12日(金)夜も考えられますし、遅ければ13日(土)夜ということも考えられます。

太平洋高気圧の張り出し次第で西や東へ

台風と太平洋高気圧(ウェザーマップ)
台風と太平洋高気圧(ウェザーマップ)

今回新たに発生が予想される台風(8号)は上図のように周辺を太平洋高気圧に囲まれつつ、ゆっくりと北上してくる見込みです。

種々の計算の中には、東側からの高気圧の勢力が強く、西日本へ流されていくパターンがある一方、伊豆諸島付近を北東進する予想があるなど、進路予想がまだ定まっていない状況です。

陸地に近づくほど、影響が大きくなりますので、最新情報にご注意下さい。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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