アートアクアリウムGINZAで貸切撮影会!涼やかな銀座の金魚をスマホで撮るコツをプロの写真家に聞いた
梅雨の季節やすでに暑すぎる初夏の陽気でも楽しめる室内の大人気スポット「アートアクアリウム美術館GINZA」(東京・銀座三越内)。
情緒豊かな空間演出に、艶やかなライティングの中で泳ぐ金魚たちは見た目も涼やかで、外の喧騒とは隔絶された異空間の中に誘われます。
そして、なんといっても「映える」。SNSに思わず投稿したくなる撮影スポットとしても有名です。
普段は人気ゆえの混雑であまりゆっくり撮影することはできませんが、閉館後のアートアクアリウム美術館GINZAを貸し切って、プロのフォトグラファーを講師に、本格的な撮影ノウハウを学びながら撮影できる「PICTUER-RIUM」がたびたび開催されています。
今年も先月5月に第4弾が行われ、筆者も参加してきました。
講師はアートアクアリウム美術館GINZAの広告写真も撮影しているプロのフォトグラファー南雲暁彦氏。
過去の開催回でも、作例の撮影データやTIPSを惜しげもなく公開していますが、第4弾では同時開催されている南雲氏の写真展を見ながら、「実際にどの場所でどんなふうに撮影したか」をまさに現地フィールドワークで直接解説してくれる贅沢な時間でした。
高いカメラとレンズが必要なんだろうなと諦めながら聴いていると、「全然スマホでもキレイな写真が撮れますよ!」と南雲氏。
実際スマホでの参加者も多く、もっと気軽に金魚の世界に近づけるんだと俄然やる気がわいてきます。最近のスマホをなめたらアカンですよね。
筆者も講習会2時間中、半分をスマホ縛り(半分はミラーレス一眼カメラ)で撮影してみました。
この記事で使用しているすべての写真はスマホで撮影しています。
さて、どれだけ違うのか。いや、どれだけ近づけるのか・・・。
今回は、アートアクアリウムGINZAの展示作品と共に、実践してわかったスマホ撮影のコツをお伝えします。最後に南雲氏から教わったとっておきの「極意」も。
広い空間をまるごと写せるスマホの超広角レンズが便利
筆者が使ったのは SONY Xperia 1IV。
超広角(16mm)、広角(24mm)、望遠(85-125mm)と3つの搭載レンズをフル活用。
シャッタースピード優先やマニュアル撮影もできますが、ここはスマホの底力を信じて(むしろ自分のマニュアル活用力がないので)プログラムオート一択で!
ついメインの金魚に寄りたくなりますが、そもそも空間自体がアートなので、スマホの超広角レンズを生かして、室内全体の装飾と金魚のコラボレーションを撮影したいところ。
カップルがよくバックで撮っている人気スポットのハートの障子「猪目リウム」じは意外に横幅があって、普通のカメラだと相当離れないと全部入らないので、スマホの広角が大活躍。
派手めな照明より暗さを演出して幻想的な写真を狙う
金魚の列柱が並ぶ「金魚の回廊」。いつもだと入場してすぐこの艶やかさに目を奪われて立ち止まってしまい、混雑必至のスポットも貸切撮影だと没頭できます。
ランダムのライティングで、撮りたい色をじっくり待てる!
何気に撮りやすかったのは照明が切り替わる瞬間。最近のスマホは暗い室内にも強いので、抑え目の照明でもくっきり映って、金魚だけが浮かび上がるのも幻想的。色とびしにくいのもオススメです。
望遠でふんわりとした空気感とボケを演出
日本の折り紙から着想された「オリガミリウム」。少し離れて折り紙金魚を望遠で撮ると、明るい金魚鉢がふんわりボケていい感じに。
壁にはめ込まれた金魚水槽が並ぶ「金魚蒐集(しゅうしゅう)」。丸く透明な水槽は壁から15cmほど突き突き出ているので、様々な角度から鑑賞できます。
大人気でなかなか鑑賞列が動かない時は、待ちながら望遠でその先の水槽を横から写してみるのも面白い!
スマホならではのアングルを楽しむ
背が低い四角形の水槽を上から眺める「新金魚品評」。上にはガラスもないので、水面に上がってくる金魚と直接目があって、何とも可愛い・・・。推し金魚ができそうです。
こういう水槽は真上から俯瞰で写したいもの。カメラのファインダーをのぞきながらだとど真ん中の真上に構えるのが難しいけど、スマホなら手をすっと伸ばすだけ。
貸切撮影会なら無理な姿勢で粘れても、普段の混雑の中では迷惑になるので、自由なスタイルでさっとアングルを決められるスマホの方が優位かも。
フォトグラファー南雲暁彦氏に聞いたスマホ撮影の「2つの極意」
可愛すぎる金魚!貸切の背徳感!
テンションMAXであっという間に夢の時間は過ぎていく・・・。
これからもアートアクアリウムGINZAでの撮影を楽しむために、スマホ撮影で大事なポイントを講師の南雲氏に聞きました。
POINT1:スマホのレンズをよく磨こう
ーえっ、そこからですか(笑)?
(南雲)『みんなそう言いますね。でも、「スマホは画質がイマイチ」と思っている写真、実はレンズが汚れているだけってことがすごく多いんです。背面のレンズは皮脂がつきやすいので、騙されたと思って撮影前に意識して拭いてください。格段に違います。』
ちなみに、「PICTURE-RIUM」でもみんな一斉にスマホ拭いてました。
POINT2:タッチで被写体を確実にとらえる
ー確かに構えて撮るだけじゃ、狙ってないところにピントがきちゃうことよくあります!
(南雲)『手前や奥など、いろんな距離感で装飾がある場合、金魚じゃない方にフォーカスされてしまうことも。撮りたい被写体をタッチしてから撮影ボタンを押せば、失敗は少なくなります。』
最近のスマホは画質だけでなく、暗い所にも強くカラー調整も豊富。
私のXPERIA はタッチで「フォーカスと明るさ」を同時に調整してくれるので、くっきりはっきり映りました。
理想は、タッチと同時にシャッターが切れる「画面タッチ撮影」がついている機種だと、シャッターチャンスも逃さないので素早い金魚撮影には最適です。
一度自分の機種でどんな設定があるのか、見直してみてはいかがでしょうか。
万華鏡のようにクルクル変わる照明や、自由気ままに泳ぐ金魚たちは手ごわいですが、またこの極意を胸に必ず再チャレンジしてみます。
最後に、この「PICTURE-RIUM」で映したもう半分、「ミラーレスカメラ編」は拙ブログ「家電女子.net」に掲載中なので、よかったらこちらもご覧ください。
【関連記事】
ムズっ!でも楽しい!アートアクアリウムの青は涙色~3度目の「PICTURE-RIUM」撮影会(外部サイトへリンク:家電女子.net)
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アートアクアリウム美術館 GINZA
初夏企画「風薫る、藤と紫陽花 初夏きんぎょ」開催中(~6/24)
場所:銀座三越新館8階
(東京都中央区銀座4-6-16)
同時開催:南雲暁彦写真展「PICTURE-RIUM」