なぜいまコンデジを買うのか?→1回でも多くシャッターを押したい
かねてから欲しいと思っていた高級コンデジを買いました。
ですがまあ、そこまで本気のカメラマンって感じでもありませんので、10万円を切る価格のもので。
「Canon G9xMk2」。
非常にコンパクトで軽量。どこに行くにも一緒に歩ける相棒として、彼に決めたのでした。
さて。
手軽さでいえばスマホがあり、画質を優先するのであれば一眼レフやミラーレスがある。
そんな中、あえて中途半端とも思えるコンデジを、今手に入れたのか。その理由をお話ししようと思います。
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写真は綺麗に撮るよりシャッターを切った回数が大切
「綺麗な写真を撮る」のを目的とするのであれば、コンデジよりも、一眼レフやミラーレスを買うべきです。しかし私がそうしないで、あえてコンデジを選んだのには、明確な理由があります。
それは「どれだけ綺麗な写真を撮るか」よりも、「どれだけ多くのシャッターを切ったか」のほうが重要だと気づいたからです。
特にこれは、私に家族ができてから強く感じるようになった想いです。
どんなに綺麗な写真が撮れるカメラを持っていても、シャッターを切らなければ意味がありません。
過去に一眼レフやミラーレスを手にしたこともありましたが、大きく、重いのが億劫で、結局「写真を撮るための外出」でしか使わない道具となってしまいました。
家族との大切な時間は、綺麗に切り取るよりも、どれだけ多く切り取るかが大切。子供の成長なんてあっという間ですから、手間だ面倒だと言っている間に大人になってしまいます。
私に必要だったのは、生活に溶け込める道具でした。ポケットに押し込み、どこに行くにも連れて歩き回れるカメラ。
昨日と同じように思える今日であっても、シャッターを押すことを躊躇わない道具が欲しかったのです。
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写真を撮るという体験を大事にしたい
とにもかくにも「カメラを構えて、シャッターを切る」という、この行為自体が、素晴らしくテンションが上がるのです。
弓矢のように、構え、射抜く。
銃のように、構え、引き金を弾く。
目標を定め、狙いをつけ、行動を起こす。道具が違えど共通して、胸の奥底にある炎がたぎるこの感覚は共通しているのかもしれません。
『スマホでも、構えて、シャッターボタンを押すのは同じでしょ?』
全くの別物です。カメラの真似事をするのと、カメラで撮影するのとでは、気持ちの昂りに雲泥の差があります。
餅は餅屋。写真を撮るのであれば、専用の道具に頼るべきなのです。
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スマホより素早く構えられる
意外に思うかもしれませんが、コンデジは、iPhoneよりも素早い。
「写真を撮ろう」と思い立ってから、シャッターを押すまでの、ささやかな時間。
深く呼吸をするよりも短いわずかな時間ですが、その数秒の違いが、シャッターを切る回数に大きな差を生みます。
ちょっとでも「めんどうだな」って思うと、次の機会には「まぁこれぐらいは写真を撮るほどじゃないか」という気持ちに成長し、徐々に怠惰は肥えていくのです。
「iPhoneの電源を入れる」→「カメラモードに切り替える」→「シャッターボタンを押す」という3ステップを、「電源を入れる」→「シャッターを切る」という2ステップに減らす。これだけで、私のカメラフォルダは充実していくのでした。
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スマホより断然美しい写真が撮れる
スマホのカメラがどれだけ高機能になろうとも、写真を撮るためだけの道具には敵わない。
写真の加工・編集アプリがどれだけ優秀であっても、元となる素材の差を埋めることもできないのです。
私が特に違いを感じるのは、色の深み。
iPhoneで撮影した写真は、どこかのっぺりとして、立体感がなく、浅いように感じます。
一方で、PowerShot G9X Mark2で撮影した写真は、色味に奥行きと深みが感じられて、見ているとグッと吸い込まれるような感覚におちいります。
画素数だなんだとスペックで見比べてみると、その差をあまり感じられないかもしれません。スマホだって十分に綺麗だぞと。
ですが同じ構図で写真を撮り、横に並べてみると、やはり違いは歴然なのでした。
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あとがき
かなり大きな出費ではありましたが、買って後悔は一切ありませんでした。
自分の軌跡をなるべく綺麗な形で残したい。そんな想いを実現するには、コンデジこそが最適解でした。