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大阪2強軸に激戦必至! 近畿大会組み合わせ決まる

森本栄浩毎日放送アナウンサー
近畿大会の組み合わせが決定。大阪桐蔭と履正社の大阪2強が軸になる(筆者撮影)

 センバツを懸けた戦いが、全国各地区で繰り広げられている。中でも、強豪が揃う近畿大会は、全国的にも注目度が高い。近年は、大阪桐蔭と履正社の「大阪2強」が高校球界を牽引し、2年前のセンバツでは両校による決勝が行われた。その試合で勝った大阪桐蔭は、昨年、センバツ連覇を果たし、夏も制して2度目の「春夏連覇」を達成した。履正社も負けじと、今夏、強豪、好投手を蹴散らして、ついに全国制覇を果たし、「大阪2強」としての意地を見せた。

最初の直接対決は延長で大阪桐蔭

 13日に行われた今世代最初の直接対決では、9回裏に履正社が4点差を追いつく驚異的な粘りを見せ、延長にもちこんだ。しかし10回表、大阪桐蔭が3点を奪って9-6で死闘を制し、昨秋の雪辱を果たした。強豪ひしめく近畿にあっても、現状、「大阪2強」の力は他を大きく引き離している。全国的に見ても互角に渡り合えるチームは数少ない。センバツに両校が揃うと、「大阪決勝」の再現もあり得る。その第1関門が、秋の近畿大会だ。

 まずは、15日に決まった組み合わせをご覧いただきたい。

 A、智弁和歌山(和歌山1位)-初芝立命館(大阪3位)

 B、智弁学園(奈良1位)-神戸国際大付(兵庫3位)

 C、大阪桐蔭(大阪1位)-立命館守山(滋賀2位)

 D、東山(京都2位)-明石商(兵庫2位)

 E、近江(滋賀1位)-奈良大付(奈良2位)

 F、報徳学園(兵庫1位)-天理(奈良3位)

 G、京都翔英(京都1位)-和歌山南陵(和歌山2位)

 H、履正社(大阪2位)-綾羽(滋賀3位)

 準々決勝A-B、C-D、E-F、G-H

履正社と明石商は1位校と当たらず

 近畿のセンバツ一般枠は「6」で、4強入りすれば、選出濃厚となる。ただし、4強に同一府県勢が3校残った場合は、いずれかが落選の憂き目にあう。また、8強敗退組の取捨選択は毎年、難航する。例えば、3府県で6枠を独占するような場合はいかにもバランスが悪い。抽選は、まず1位校から引き、次に、2位校が同一府県の1位校と決勝まで当たらないよう、反対側のヤマに入れる。3位校は初戦で同一府県のチームと当たらないように配慮して組み合わせる。一応、引く順番は抽選しているようだが、入るところが限定される場合もあり、3位校の抽選は順序にとらわれることなく、慎重に行っているようである。1位校は、他府県の1位校とは初戦で当たらないが、2位以下は他府県のどの学校とも当たる可能性がある。今回は、強い下位校、つまり履正社と明石商の動向が焦点だった。この2校はいずれも1位校とは当たらず、強豪同士のビッグカードは実現しなかった。ただし、大阪も兵庫も1位校が初戦を突破すれば、2位校が先に負けるわけにはいかない。特に明石商が勝ち上がった場合の2戦目が注目される。全体的には強豪がうまくバラけ、準々決勝以降、熾烈な戦いが繰り広げられることになるだろう。

打力のチームが有利な奈良開催

 大会は18日から、奈良の佐藤薬品スタジアム(橿原公苑野球場=タイトル写真・筆者撮影)で行われる。6府県の近畿大会開催球場で最も狭く、打力のあるチームが有利とされる。1位校は比較的恵まれた初戦になるが、近江と報徳は、地の利がある奈良勢との対戦で息が抜けない。

毎日放送アナウンサー

昭和36年10月4日、滋賀県生まれ。関西学院大卒。昭和60年毎日放送入社。昭和61年のセンバツ高校野球「池田-福岡大大濠」戦のラジオで甲子園実況デビュー。初めての決勝実況は平成6年のセンバツ、智弁和歌山の初優勝。野球のほかに、アメフト、バレーボール、ラグビー、駅伝、柔道などを実況。プロレスでは、三沢光晴、橋本真也(いずれも故人)の実況をしたことが自慢。全国ネットの長寿番組「皇室アルバム」のナレーションを2015年3月まで17年半にわたって担当した。

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