【南アルプス市】一堂に会した重要文化財205点!〜全点一挙展示は12年ぶりになります〜
先日、SNSで面白そうな情報が流れて来たので、今回は南アルプス市野牛島の「ふるさと文化伝承館」にお邪魔して来ました。
とても良い天気。周辺の木々も葉が落ち始めていました。
以前ご紹介しました鋳物師屋(いもじや)遺跡で発掘された、国の重要文化財205点が一堂に介しているとのことで良い機会なので見ておこうと思っての来館でした。また、前回全点一挙展示されたのが12年前とのことなので、次回がいつになるかと思うとタイミング逃して後悔したくないですしね。
鋳物師屋遺跡と言えば、子宝の女神ラヴィ(愛称)こと「円錐型土偶」と
ぴーす(愛称)こと「人体文様付有孔鍔付土器」が有名ですね。2点が独立したケースに展示されていて、ぐるり一周一周見ることができるようになっています。
それ以外の重要文化財は展示室入口左側のケースにまとめて展示されています。
当時の人間が、土から練って形作って模様を付けて焼いたと思うと、その時何を思って作っていたのか気になってしまいますよね。
時代は違えど同じ地域に住む人間です。当時の生活の一部を窺い知れる良い機会です。
ケースの壁側に重要文化財指定書も展示されています。普段お目にかかることが無いものなので、これはこれで面白い。
石器も展示されています。詳しくないと素人では見逃してしまうような感じですね。
小さい物も沢山あります。
この顔のようなもの何でしょう?当時の人のセンスすごい。
架空の人物ではない、当時実際に存在した人間が手を使って作り上げた物です。
この沢山ある土製円盤は、その存在について諸説あるそうで、実際に何のために作られ使われたかは未だ不明とのことです。ロマンだなぁ。
ただ展示物を見るだけでなく、丁寧に作成された解説もゆっくり読んでください。読みやすい文章で詳しく説明されています。また、伝承館スタッフさんの解説も受けられるともっと理解が進みますので是非。
展示ケース外にも鋳物師屋遺跡からの遺物があります。重要文化財でなくても素晴らしい造形の数々です。
こんな生活感のある発見も、実に人間味があって嬉しくなります。
展示室は全体的に低い展示になっていますが、とても見て回りやすいように工夫されています。
非常に貴重な遺物が身近で観察できる場所があってしかも無料。市民だけでなく全ての人に貴重な機会が提供されています。
有名な土器や土偶は貸し出される機会も多いので、一堂に介している今こそ足を運んで見ていただきたいと思います。展示は来年1月末までになります。お見逃しなく!
以前ご紹介しました企画展「南アルプス山麓の古代牧」展も、12月20日までとなっています。お立ち寄りの際には是非ご覧いただければと思います。
【南アルプス市ふるさと文化伝承館】
住所:山梨県南アルプス市野牛島2727
開館時間: 9:30〜16:30
入館無料
休館日:毎週木曜日(この日が祝日の場合は翌日休館)年末年始
問合せ:TEL 055-282-7408 FAX 055-285-7113
公式サイト