【南アルプス市】かつては名馬の産地だった!?知れば知るほど地元が楽しくなります!
久しぶりの「南アルプス市ふるさと文化伝承館」でございます。過去記事でも何回も取り上げさせていただいています(過去記事 ①、②、③)
今回はまた新しいテーマ展が始まったとのことで、開催初日にお邪魔してきました。
テーマ展「かつては牧場があった!南アルプス山麓の古代牧」筆者はいつかこのテーマで企画展が開催されることを期待していたので、とても楽しみにしていました。
テーマ展の入り口には、いきなり平安時代の遺跡から発掘された馬の骨が展示されていました。インパクトありますね(笑)
館長さんによるご挨拶。挨拶文で簡潔に的確にまとめられているので、まずはこちらを読まれてから展示を見て回るのが良いかと思われます。
馬の骨の展示もインパクトありますが、埋葬されていた馬四頭の写真もなかなかインパクトありました。
中部横断道の建設工事に伴う発掘調査で発見された遺構・遺物の分布図。
実際の馬具等も展示されていました。こういった展示は当時をイメージしやすくて好きです。
遺跡からは平安当時の遺物も沢山出土していて、当時の周辺地域が単なる田舎とは違って、人や物、文化の集まる発展した地域だったことを窺い知ることができました。
平安時代から現代まで、内陸の山国であるのに関わらず、静岡から長野を結ぶ交易路の中間点として重要な役割を担っているのは、今も昔も変わらないということでしょうか。某大型商業施設の建設も決まって、余計にそのような感想を抱く筆者です。
ひときわ大きな常滑焼の展示。愛知県の常滑焼、平安時代にどのようにして遠路運んできたのか。そしてこれだけの物を運ばせる力と意味。当時何が起こっていたのか気になりませんか?
器に「甲斐」の文字が記されています。写真の撮り方が下手だったので分かりづらいですが、しっかりと読み取ることができます。誰が書いたのか想像を膨らませると楽しいです。
青磁や白磁なんて一般庶民には縁のない物でしょうし、どれだけの力のある者がいたのか?またどのような生活をしていたのか?とても気になります。
馬の産地であるならば、馬具の作製もということなのかは分かりませんが、製鉄の跡や道具も発掘されています。
鉄製のヤットコなんて、刀鍛冶の映像とか見ると同じようなものが使われていますよね。
馬具に限らず役人の服の飾りなども鉄で作られていました。
馬と言うキーワードで歴史を辿ると、古代から現代まで色々な事物に繋がりが見えてきて面白く感じます。今でこそ馬の生産は殆どされていませんが、中部横断道や国道52号のような交通の要や建設予定の大型商業施設など、人や物が集まり文化が交わる地域として、南アルプス市が担う役割は今も共通しているところがあると思います。
紹介したいことがまだまだ沢山ありますが、筆者の力ではお伝えしきれませんので、ぜひ直接足を運んでいただき展示をご覧になられることをお勧めいたします。伝承館スタッフさんの解説はとても分かりやすく、ただ見て回るよりもとても勉強になりますよ。
テーマ展【かつては牧場があった!南アルプス山麓の古代牧】
会場:南アルプス市ふるさと文化伝承館
住所:山梨県南アルプス市野牛島2727
会期:2023年7月14日(金)〜12月20日(水)開催
営業時間: 9:30〜16:30
入館無料
休館日:毎週木曜日(この日が祝日の場合は翌日休館)年末年始
問合せ:TEL 055-282-7408 FAX 055-285-7113