【富田林市】桜だけじゃない!金剛地区にある憩いの寺池公園。市民の声を聞いて、より楽しめる公園に改善中
南海高野線の金剛駅から近く、金剛団地の並ぶ住宅地の中にある憩いの場が寺池公園です。桜の名所として春にはピンクの桜並木が美しいこの公園、その一部が、地元では三角公園という愛称でも知られていますね。
しかし桜の咲く時期以外でも画像のような絶景がみられ、しばらくたたずみたくなる、ほんとうに癒される場所です。
池の一部が大阪狭山市になる寺池(寺ヶ池)を地図で見ると、このようになっています。三日月のような形をした池の東側の公園部分は、地元からの愛称の通り、確かに三角形をしていますね。
公園に行く前に池の周辺を歩いていると、池の沿革が書いてあるボードを発見。ここでは寺ヶ池と書いていますが、寺池公園前の地図では『寺池』と称しており、また同名の池が河内長野にもあってややこしいので、ここではあえて『寺池』で統一します。
要約すると江戸時代初期に、当時のこの地域にあった半田村の農民の願いが聞き遂げられて築造されたため池。しかし、やがて土砂が池に入ってしまうために、元禄年間(江戸中期ごろ)と文政年間(江戸後期ごろ)の2回大修築が行われたそうです。
そして江戸時代の大修築での功労者を表する意味で、近くにある風輪寺に顕彰碑が建てられ、毎年7月2日に法要が行われているそうです。また池のほとりにある画像の顕彰碑は150年を記念した修築の功労者の碑で、昭和51年に水利組合が作ったもの。
ちなみに水利組合は、1900(明治33年)に結成されたそうで、1951(昭和26)年に行われた堤の補強工事により池の貯水量が劇的に向上しました。
さて、寺池公園の入口に来ました。公園は小高い丘になっており、遊歩道があります。また公園の三角形の先端部分では池全体が見渡せる絶景空間。しかし公園内にトイレがないのと、あまり手入れがされていないと思われる雑草が目立ちます。
江戸時代から地元の人が大切にし、何度も大改修をした寺池を望む公園が、これではと少し残念に感じました。
せっかく住宅地の近くにあって、身近に自然に触れられる公園なのに、私は現状がもったいないと思いました。ところが調べてみると、2017(平成29)年10月28日に住民が参加した「寺池公園フィールドワーク」と呼ばれる会議が行われたことを突き止めます。
寺池公園フィールドワークとは、金剛地区の住民の方々が参加し、金剛地区のシンボル的な公園である寺池公園の現状を知るとともに、住民参加による再生や維持管理、活用の可能性を探るために実施したもの。
このフィールドワークを通じて住民の人たちが感じたことは次の通りです。
・水辺がいかされてない
・木が茂りうっそうとしている
・バリアフリーや防犯問題など
これらの意見をもとに市としては改善することになりました。
フィールドワーク開催から4年が経ちました。途中コロナ禍でそれどころではなかったこともあるので、まだ劇的に改善されていないような気がします。
ただ現状を把握しようと、思いきって富田林市役所に質問しました。すると産業まちづくり部農とみどり推進課さまから、メールでご回答をいただきました。
質問:現在、寺池公園の課題はどうなっていらっしゃいますか?
すぐとはいかないものの、市としてもこの公園をどうにかしたいという思いと、少しずつ改善に向かっているとの回答を聞いて安心しました。
先人が守った寺池と金剛地区の取っては憩いといえる寺池公園。駅にも近いだけに、桜の時期以外に、もっと多くの人が利用しやすい場所になってほしいと感じます。
寺池公園
住所:大阪府富田林市寺池台4丁目4
アクセス:南海金剛駅から徒歩10分