【東京都中央区】なぜ銀座の横断歩道に踏み切りが、、、中央区トリビア、その6
新橋に近い銀座8丁目に、踏切警報機がある横断歩道があります。なんで、こんなところに踏み切りが、、、と思いませんか?
お察しの方もいらっしゃると思いますが、ここにはかつて線路が引かれていたからです。昭和6年(1931年)から昭和62年(1987年)まで、国鉄汐留駅と築地市場がある東京市場駅を結ぶ線路でした。「そんな駅は聞いたことがない」と思われたかもしれませんが、この路線は客車ではなく、貨物用の路線でした。汐留駅の廃止と同時に廃線になりましたが、踏切警報機だけ記念に残されることになりました。
築地市場へ運搬される物資が列車輸送からトラック輸送に変わったことも影響したようです。移転した、豊洲市場にも鉄道は引かれていません。時代が変わった証拠に、旧汐留駅の跡地には、「シオサイト」と呼ばれる高層ビル群に変わっています。のちに、大江戸線とゆりかもめが開通し、「汐留」という駅名は復活しましたが、地下と高架を走る電車のため踏切はありません。
ここに横断歩道があるのは、たまたま偶然なのですが、まるで信号機の代わりのように見えて面白いです。銀座のみならず、中央区内で踏切が見られるところはここしかありませんので、子どもたちの社会勉強のためにも、ずっと保存して欲しいです。
【国鉄踏切警報機】
住所:東京都中央区銀座8-20-26