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1.17震災を心に。「当たり前ではない凄いことを、神戸は28年間ずっとやり続けている…」【神戸市】

Hinata J.Yoshioka旅するフォト&ライター(神戸市)

阪神・淡路大震災から来年で28年を迎えます。時が過ぎるのはあっという間ですが、その中でも変わるものと変わらないものがあります。

震災で街は崩れ、建物は建て替えられてきました。神戸の街は今では再開発が進み、さまざまな施設が完成しています。新しい観光スポットなどの環境も徐々に整えられている様ですね。

見た目の復興や開発などは分かりやすいのですが、心の中にある思い出やつらいできごとなどは目に見えないだけに、どんな状態で28年という月日を受け入れてきたのかは、被災者の私たち自身にも分かりづらいものなのかもしれません。

希望の象徴としてのロソーネ「四葉のクローバー」神戸朝日ビル
希望の象徴としてのロソーネ「四葉のクローバー」神戸朝日ビル

亡くなった方々や古い街並み、過去の神戸に思いを馳せながら、命についてや人生についてのさまざまなことに思いを巡らせる時間を持つということは、これから未来をどう生きていくかに関連してくることでもあると思います。

「ここは語り継ぎの場所なんです」と、実行委員長の藤本さん。「(阪神淡路大震災1.17のつどいは) 28年間も大きな規模で、市民が中心となってやっている行事で、それは当たり前の事ではないんです。すごいことなんですよ」

「神戸は市民団体が強い、それは財産です。行政とやり取りしながらここまでやってきている。市民の力でやっているからこそ、ぜひ多くの皆さんにこの場に来てもらえたら」と、藤本さんは話してくれました。

会場となる「東遊園地」。工事の進み具合は上から覗き込める (12/7時点の状況)
会場となる「東遊園地」。工事の進み具合は上から覗き込める (12/7時点の状況)

来年の「阪神淡路大震災1.17のつどい」は、コロナ以前の規模で東遊園地にて開催されます。会場になる東遊園地は現在も急ピッチで工事が進んでいますが、場所の広さの関係上で炊き出しなどは行われないそうです。

つどいの際に灯篭で文字を形づくるのですが、その文字を公募しているので、皆さんもぜひご参加くださいね(※)。過去には「つなぐ」「きざむ」などの文字がありました。

今年は東京でも「阪神淡路大震災1.17のつどい」が行われます。会場は日比谷公園小音楽堂 (15時開場)で、21時までの予定となっています。神戸会場は早朝5時から竹灯籠点灯が始まり、同じく21時まで。

絶えず燃え続けている火。全国から分灯された「希望の灯り」
絶えず燃え続けている火。全国から分灯された「希望の灯り」

震災の時を経験した仲間たちが一堂に集まり祈ることで、つらい何かが解きほぐれていったり、同じ仲間がいることで心強さが生まれたり…大切な共有の時間となるのではないでしょうか。

気持ちに寄り添い支え合える人たちがいる。それを実感できる空間が存在し続けてくれているありがたさ。過去へ目を向けることで、未来への明確なビジョンを抱くことができるのかもしれません。

最近は自然災害が頻繁でもあります。いま一度、防災の観点も含めて、過去の経験から意志も新たに準備していく時がやってきています。過去からの学びを未来へ生かしていくことも、私たちに残された課題です。

ぜひ1月17日には、この場所へ。

「阪神淡路大震災1.17のつどい」

「阪神淡路大震災1.17のつどい」ホームページ (外部リンク)
文字公募のフォームはこちら
紙灯篭に関してはこちら
問い合わせ先:NPO法人阪神淡路大震災1.17希望の灯り(HANDS)事務局
電話:050-3590-0117

旅するフォト&ライター(神戸市)

旅なしに人生は語れない、ノマド系フォトライター。国内から世界各国まであちこち歩きまわって取材する、体当たりレポートを得意とする。趣味は美味しいもの食べ歩き、料理、音楽、ダンス、ものづくり、イベント企画などなど、気になる物には何でも手を出してしまう。南国気質で、とにかくマイペースな自由人。

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