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平日の夜の時間の睡眠状態(2021年公開版)

不破雷蔵「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者
↑ 人はいつごろ床に就いているのだろうか。(写真:アフロ)

1日は24時間しかないことから、何かしたいことが増えれば、他に充てている時間を減らす必要がある。一番容易に思い浮かべる、削る対象となるのが睡眠時間。それでは人々は夜何時ごろ床に就いているのだろうか。今回はNHK放送文化研究所が2021年5月に発表した2020年国民生活時間調査(※)の報告書を基に、その実情を確認する。

今件における睡眠とは30分以上連続した睡眠を指す。寝ぼけた状態のぼんやりとした時間、10分ぐらいの短時間な仮眠は該当しない。なお夜間勤務など特殊な事例の人もいることから、属性別の区分でも100%に達することはない。

次に示すのは平日の男女別・各年齢階層における、それぞれの時間帯の睡眠行為者率。値が高いほど、その時間帯で寝ている人が多いことになる。グラフの領域における色分け(50%から70%、70%から100%)は一つの目安となる。

↑ 睡眠行為者率(男性、平日、年齢階層別)(2020年)
↑ 睡眠行為者率(男性、平日、年齢階層別)(2020年)

↑ 睡眠行為者率(女性、平日、年齢階層別)(2020年)
↑ 睡眠行為者率(女性、平日、年齢階層別)(2020年)

普段から見聞き、そして身近な人で体験しているケースも多いであろうが、一般的には年を取るほど早寝となる。つまり早い時間に睡眠行為者が増えることになる。グラフの上でも若年層ほど折れ線が下で、高齢層ほど上になる。例えば22時には70歳以上では男性は4割強、女性は3割強がすでに寝ているが、男性は20~30代と50代、女性では20代と40~50代は2割以下しか寝ていない。

ただし10代は別で、睡眠動向は男性では60代とあまり変わらず、女性では一部時間帯で70歳以上よりも早寝をしている動きを示している。まだ夜更かしができるほど成長しておらず、保護者からも早く寝るようにさとされている結果ではある。

おおよそ5割が眠る時間帯を確認すると、10代は男性が23時00分、女性は23時30分だが、20代になると男女ともに深夜0時になる。成人若年層は大いに夜更かしをしているようだ。

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※2020年国民生活時間調査

住民基本台帳から層化無作為二段抽出法によって選ばれた10歳以上の日本国民7200人を対象に、2020年10月13日から18日にかけて郵送法によるプリコード方式で行われたもので、有効回答数は4247人分。過去の調査もほぼ同様に行われているが、2015年以前は配布回収法によって実施されている。

(注)本文中のグラフや図表は特記事項の無い限り、記述されている資料からの引用、または資料を基に筆者が作成したものです。

(注)本文中の写真は特記事項の無い限り、本文で記述されている資料を基に筆者が作成の上で撮影したもの、あるいは筆者が取材で撮影したものです。

(注)記事題名、本文、グラフ中などで使われている数字は、その場において最適と思われる表示となるよう、小数点以下任意の桁を四捨五入した上で表記している場合があります。そのため、表示上の数字の合計値が完全には一致しないことがあります。

(注)グラフの体裁を整える、数字の動きを見やすくするためにグラフの軸の端の値をゼロではないプラスの値にした場合、注意をうながすためにその値を丸などで囲む場合があります。

(注)グラフ中では体裁を整えるために項目などの表記(送り仮名など)を一部省略、変更している場合があります。また「~」を「-」と表現する場合があります。

(注)グラフ中の「ppt」とは%ポイントを意味します。

(注)「(大)震災」は特記や詳細表記の無い限り、東日本大震災を意味します。

(注)今記事は【ガベージニュース】に掲載した記事に一部加筆・変更をしたものです。

「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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