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槙野智章の劇的決勝弾で、浦和レッズが天皇杯優勝を決める

椛沢佑一浦和フットボール通信編集長(さいたま市)

第101回天皇杯。決勝に進んだ浦和レッズは、新国立競技場で大分トリニータとの一戦を迎えた。この試合はコロナウイルス感染対策による観客数上限なしの100%の入場での試合となり、新型コロナウイルス感染拡大での制限以来、初の約6万人のサポーターが集まっての試合となった。

試合は、前半6分にいきなり試合が動く。右サイドからの折り返しのボールをMF江坂任が右足を振り抜いて、浦和レッズが先制ゴールを決めた。江坂選手は「佳穂とポジションを入れ替えてて、タカがあそこまでえぐってくれたので、うまくマイナスで待っていて、いいボールが来たので、ふかさないように意識して撃ちました」と先制ゴールを振り返った。その後、大分も勢いを取り戻すも激しい中盤の争いのまま、試合は1-0で浦和レッズが1点リードをして前半を折り返した。

後半は、立ち位置を変えた大分が主導権を握る時間が続く、浦和レッズも後半24分にスルーパスに抜け出した江坂任がGKをかわしてゴールに流し込むも、大分のGK高木駿が横っ飛びでなんとかセーブをしてゴールを死守した。1点を争う緊迫した展開が続く中で、後半45分に大分が土壇場で追いつく。左からのクロスをDFペレイラが頭で押し込んで同点とした。延長に入るかと思われた試合は、劇的な展開を迎える。アディショナルタイム48分に浦和レッズがコーナーキックから、柴戸海のシュートに対してDF槙野智章が頭で方向を変えて勝ち越しゴールを決めた。槙野選手は「彼のクセとかボールが浮いているタイミングを見たら、これは枠に飛ばないだろうなと思っていました。それで相手のディフェンダーよりもしっかりとポジションを取ることを意識しました」と、勝ち越しのゴールを振り返った。試合はこのまま2-1で終了。浦和レッズが3大会ぶり8回目の天皇杯、優勝を決めた。

浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督は「1-0を守りきる形だったのですが、その中でも追いつかれましたが、それでもチームとしては自信を持って、決して臆することなく戦ったと思います。そのリアクションが最後の最後に点を取ることはできて勝つことが出来たと思います」と、勝利を喜んだ。

天皇杯の優勝によって、浦和レッズは来シーズンアジアチャンピオンズリーグ(ACL)の出場権も獲得。来季はアジアでの戦いも待ち受けることになる。

浦和フットボール通信編集長(さいたま市)

サッカーの街と人を応援するFANZINE「浦和フットボール通信」編集長。フリーマガジンを年5回発行。ウェブサイト「浦和フットボール通信」「浦レポ」「埼玉サッカー通信」で、浦和レッズの情報から、埼玉のサッカー情報、サッカーの街の情報を発信しています。また「浦和フットボール映画祭」など、サッカーイベントなどもプロデュースしています。

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