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第7期叡王戦・段位別予選スタート! 7月5日、羽生善治九段(50)-郷田真隆九段(50)戦

松本博文将棋ライター
(記事中の画像作成:筆者)

 7月5日19時。東京・シャトーアメーバにおいて第7期叡王戦・段位別予選九段戦、羽生善治九段(50歳)-郷田真隆九段(50歳)戦がおこなわれます。

 1991年の公式戦初対局以来、三十年近くしのぎを削り合ってきた両者。過去の対戦成績は羽生56勝、郷田28勝です。

 タイトル戦では7回戦い、羽生九段が5回、郷田九段が2回、番勝負を制しています。

 先日、藤井聡太二冠(18歳)が史上最年少で初防衛を決めたことが話題となりました。

 羽生九段は21歳で棋王位を初防衛。これは史上4位の早い記録です。

 一方の郷田九段は22歳で初防衛戦に臨み、失敗。45歳のときに王将戦で初防衛に成功しています。相手はいずれも羽生九段でした。

 四十代で初防衛を達成したのは、郷田九段と二上達也九段(羽生九段の師匠)の2人しかいません。両者の共通点は、いずれも長くトップクラスの位置を占めていたこと。そして郷田九段は羽生九段、二上九段は大山康晴15世名人と、同時代に史上最強クラスの第一人者が存在していたことです。

 叡王戦は2015年度に始まりました。第1期叡王戦で郷田九段は決勝三番勝負まで進出しています。

 郷田九段は最後、山崎隆之八段に敗れたものの、準優勝の実績を残しています。

 叡王戦は17年度、第3期からタイトル戦に昇格しました。

 第6期叡王戦。豊島将之叡王(31歳)への挑戦権は藤井聡太二冠(18歳)が獲得しました。

 五番勝負は7月25日に開幕します。

 第7期本戦のシードは、第6期の五番勝負敗者とベスト4以上の3人です。

将棋ライター

フリーの将棋ライター、中継記者。1973年生まれ。東大将棋部出身で、在学中より将棋書籍の編集に従事。東大法学部卒業後、名人戦棋譜速報の立ち上げに尽力。「青葉」の名で中継記者を務め、日本将棋連盟、日本女子プロ将棋協会(LPSA)などのネット中継に携わる。著書に『ルポ 電王戦』(NHK出版新書)、『ドキュメント コンピュータ将棋』(角川新書)、『棋士とAIはどう戦ってきたか』(洋泉社新書)、『天才 藤井聡太』(文藝春秋)、『藤井聡太 天才はいかに生まれたか』(NHK出版新書)、『藤井聡太はAIに勝てるか?』(光文社新書)、『棋承転結』(朝日新聞出版)など。

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