年末年始の体重増加を抑えるためのおススメ、3つの方法
いよいよクリスマス、お正月、とダイエットの敵とも言えるシーズンです。
年末年始、なんとか食べ過ぎ飲みすぎに気を付けようと思っていても、美味しい料理や久しぶりに会う家族や友人との食事に、ついつい食べ過ぎ飲みすぎになってしまうものです。
食べ過ぎは、エネルギー摂取の過剰ですから、もちろん太る原因になりますし、お酒の飲みすぎは中性脂肪が作られることになりますので、体重増加につながります。
そこで、年末年始のごちそうを食べつつも、少しでも体重増加とならない可能性が高いおすすめの方法を3つご紹介したいと思います。
■ノビレチンが多く含まれる柑橘果物、シークワーサーなどをとる
温州ミカン、ぽんかん、かぼす、シークワーサーなどの柑橘果物に含まれているフラボノイドの一種であるノビレチン。
ノビレチンといえば、認知症予防におすすめの食材シークワーサーに多く含まれる成分であることを以前ご紹介しましたが、実は、血糖値の上昇抑制、脂肪細胞の分化を抑制するという報告があり、肥満の抑制に効果があると考えられます。
柑橘果物の中でも、特にシークワーサーに多く含まれています。
フラボノイドが体内で働く時間は短いため、できるだけ毎日摂取することがおすすめです。
温州ミカンを食べたり、シークワーサー果汁を炭酸に加えて飲むなどを日々の習慣に取り入れてみてはいかがでしょうか。
■食物繊維が含まれる食品をとって、腸内環境を整える
そんなことで、太りづらくなるんですか。。。?と思われるかもしれませんが、その可能性はおおいにあると考えられます。
近年、腸内環境がわたしたちの体にさまざまな健康上の影響を与えていることが分かってきており、太りやすいかどうかにも影響があると考えられます。
水溶性食物繊維など食物繊維の摂取によりつくられる単鎖脂肪酸(酪酸、酢酸、プロピオン酸など)は、エネルギー源となるものであり、排便の促進、免疫機能の向上、ミネラルや水の吸収促進効果などがあるとされています。加えて、脂肪組織への脂肪蓄積を抑制し、脂質や糖の代謝を促進すると報告されています。つまり、食物繊維、特に水溶性食物繊維が豊富な食品を摂取することは、腸内環境を整え、太りづらい体を作ってくれる可能性があるのです。
水溶性食物繊維が豊富な食品には、オートミール、押麦、米粒麦、キヌア、全粒粉、沖縄そば、スパゲッティ、焼きふ、納豆、ごま、ごぼう、などがあります。また、豆類やナッツなどの種実類、野菜、果物、きのこ、芋類、藻類には、水溶性食物繊維を含め、食物繊維が含まれています。
ただし、水溶性食物繊維だけを大量に摂取することはおすすめできません。腸内環境は腸内フローラの多様性が重要です。日々の食事を少し変えてみる、使う食材を変えてみる、また、食物繊維だけではなく、ビフィズス菌などが含まれるヨーグルトもとるなどの方法がおすすめです。
■アルコール度数の低いお酒、糖質の少ないお酒を選ぶ
アルコールの過剰摂取は、中性脂肪の合成を促進することが知られています。
そのため、本当は休肝日を作るなど、飲まない日を多くするのがおすすめです。
ですが、今回は、年末年始ということで、1回のアルコール摂取量を少なくする方法はいかがでしょうか。
下の表では、お酒のアルコールの量が確認できます。この中でアルコールの量ができるだけ少ないものを選ぶのが、アルコールの量が多いものより太りにくいということができるでしょう。ビールの代わりにウイスキーのハイボールを選ぶなどはおすすめです。
お酒に含まれる糖質も太る原因になります。そのため、できるだけ糖質の少ないお酒を選ぶのもよいでしょう。
お酒の種類ごとの炭水化物量を上記の表で見ると、梅酒が最も高く、次いでビールが多くなっています。糖質オフのお酒も売られていますので、そうしたものを選ぶのもよいでしょう。
ビールの代わりにハイボールを選んだ場合、お店で飲むハイボールなどには甘味が加えられているものもありますので、甘味のあるものは避けるようにするとよいでしょう。
せっかくの年末年始。楽しみながら、おいしく、少しでも健康的にすごすために、ちょっとしたことを意識したり、少し変えてみる、など、取り入れやすい方法を試してみてはいかがでしょうか。
2023年、気持ち良く新年を迎えたいですね。
(参照文献)
Ikuo Kimura. et al. The gut microbiota suppresses insulin-mediated
fat accumulation via the short-chain fatty acid receptor GPR43. Nat Commun. 2013;4:1829
Yukiko K Kaneko. et al. Citrus flavonoids as a target for the prevention of pancreatic β-cells dysfunction in diabetes. Nihon Yakurigaku Zasshi. 2020;155(4):209-213