【笠岡市】身近な異文化交流。アジア食材店に入ってみたら、マニアには堪らない食材の宝庫でした
ずっと、ずっと気になっていたアジア食材店
「TORA CHAN QUĀN(トラ チャン クアン)」
まわりに聞いてみても、行ったことがあるという人はおろか「そんな店あるっけ?」と言われるような小さなお店です。
ちょうど欲しい食材があり、普通のスーパーでは置いていないので「もしかしたらここなら手に入るかも?」と、ちょいと覗いてみることにしました。
笠岡駅前の大通りを北上して、オンリーワン手前の交差点を東へ少し進むと、右側にベトナム国旗がはためいているのが見えてきます。
店前に雑然と置かれた段ボールすらも、東南アジア感が溢れていてドキドキ、ワクワク。
普段から入り口付近に外国の方が集っていることも多く、ここだけ空気感が違うように感じて、店内に足を踏み入れるのに、正直、ちょっぴり勇気がいりました。
でも私はジェスチャーが得意だし、わかりやすい日本語を話せる自信があります。大丈夫。
「こんにちはー」と中に入ってみると、店舗中央にはドーンと冷凍庫。お肉や魚などの食材がぎっしり詰まっていて期待が高まります。
壁沿いに、店内をぐるりと囲うように、調味料やインスタント食品がずらりと並んでいました。
店主はベトナムの方ですが、最近はインドネシア人の在住者も増えてきているようで、インドネシア食材のニーズが高くなっているとのことでした。むしろこちらが売れ筋っぽい感じ。
「味の素」はそのまま漢字で書かれていて、ブランドが確立しているなぁと感心。逆輸入品は味が違うのか?ちょっと気になるな。
「何これ?虫?」と、目を細めながら恐る恐るよ〜く見てみると、豆をペーストした調味料でした。その横は日本でもおなじみの干し椎茸。
タマリンドという豆から作られた調味料は、タイ料理の「パッタイ」という焼きそばや、トムヤムクンの酸味として使われる定番調味料だそうです。
「もみじ」と呼ばれる鶏足(文字通り足の指の部分!)や、何なんだかわからない珍しいお肉もたくさん。スープのだしとして使うのか、そのものを食べるのか興味津々です。
これらの肉は、日本の業者から仕入れているとのこと。
めちゃくちゃでっかい冷凍コイや、いも虫っぽい食材コーナーもあり。写真では大きさが伝わらないのがちょっと残念。
冷蔵コーナーには、ドリンク類や野菜もありますよ。
ベトナム料理と言えば、パクチー、コリアンダー、レモングラス。それらのハーブや野菜も、もちろん置いてありました。
熟していない青いバナナまで!地味に嬉しい。今回は買わなかったけど、揚げバナナにして食べたいと思いました。日本の黄色い甘いバナナだとちょっと違うんですよね。
お目当ての品、ありましたー!
「赤わけぎ」「ホムデン」「バワンメラ」「エシャロット」と呼ばれる、小さな紫タマネギ。
東南アジア料理には欠かせない野菜ですが、日本のスーパーでは一度も見たことがありません。どうしても必要な時は、インターネットでお取り寄せをしていました。こんな近くで気軽に手に入るなんて、泣きそう。
この小さな紫タマネギ、薄くスライスして素揚げにしてサラダやスープにパラパラとかけても良いですが、なんといっても生で食べるのが美味しいのです。
私は、バリ島の名物調味料「サンバルマタ」を作って食べました。「サンバルマタ レシピ」と検索してみてください。簡単で美味しいですよ。
聞いたこともない食材を揃えるのが大変だと感じるかもしれませんが、主役のバワンメラをみじん切りにして、塩と刻んだ唐辛子とライムの搾り汁を入れて混ぜただけでもそれっぽくなります。
ご主人もスタッフも外国の方ですが、ゆっくり簡単な単語を選んで話せば日本語でも十分通じます。中には日本語がほとんど通じない方もいましたが、スタッフなのか、常連客なのかはわかりませんでした。
店名の読み方を訊ねると「トラちゃんのお店という意味ですよ〜」と教えてくださいました。どうやら、お子さんの名前から名付けたらしい。まさか、そんな可愛らしい意味だったとは。
ベトナムのフォーやインスタント麺などを買って、プチアジア気分を味わうもよし、ガッツリ食材を買いこんで本格的なエスニック料理にチャレンジするもよし、駄菓子屋さんに遊びに行くような気持ちでふらりと覗いてみるのも楽しいと思います。
TORA CHAN QUĀN
(トラ チャン クアン)
住所|岡山県笠岡市中央町23-11
電話|070-3666-8069
駐車場|なし
営業時間|不明
URL|Facebook
※Google MAPに営業時間「5:30~20:00」と記載があり、間違いないか確認すると「合ってます!」とのこと。念のため、朝早く行ってみたら普通に閉まっていたので、一般的なお店が営業している時間帯に行くことをおすすめします。