アメリカの6~7月分のウクライナ支援:ブラッドレー歩兵戦闘車×77両、ストライカー装輪装甲車×99両
6月初めから始まったウクライナ軍の反攻作戦開始以降、アメリカ国防総省が発表したウクライナ追加支援の装甲車両(M2ブラッドレー歩兵戦闘車とM1126ストライカー装輪装甲車)は7月までに以下の数量となっています。
合計176両(ブラッドレー×77両、ストライカー×99両)
- 6月13日発表:ブラッドレー×15両、ストライカー×10両
- 6月27日発表:ブラッドレー×30両、ストライカー×25両
- 7月07日発表:ブラッドレー×32両、ストライカー×32両
- 7月25日発表:ストライカー×32両
合計176両(ブラッドレー×77両、ストライカー×99両)の補充となっています。この二種類のアメリカ製装甲車両は反攻作戦開始前の時点でウクライナ軍に199両(ブラッドレー×109両、ストライカー×90両)あったので、総供与数は375両(ブラッドレー×186両、ストライカー×189両)となりました。
なおこのアメリカ製装甲車両は6~7月分の戦闘損失が48両(ブラッドレー×48両、ストライカー報告無し)出ていることが、Oryxの8月3日までの報告(随時更新)に掲載されています。
Attack On Europe: Documenting Ukrainian Equipment Losses During The Russian Invasion Of Ukraine | Oryx(ウクライナ軍の装備品損失)
ブラッドレー48両の喪失に対して77両の補充があったので、損失数を大きく上回る補充があったことになります。ただしOryxのカウントは視覚的に確認された車両のみなので、これ以上の数が損失している可能性もあります。また逆に損傷が少ない放棄車両の回収に成功して修理復帰している場合もありえます。48両中の完全破壊は23両という判定なので、25両は直せる可能性があります。(いくつかは実際に回収済み)
Attrition In Action: List Of Ukrainian Army Equipment Not Yet Destroyed By Russia | Oryx(まだ破壊されていないウクライナ軍装備品)
そして若干意外なことに、ストライカー装輪装甲車の損失がまだ一度も報告されていません。敵からも味方からも報告が無いのです。最前線にはまだ投入されておらず予備戦力として温存されているのでしょうか、しかし反攻作戦開始以降に戦闘損失が出ていないにもかかわらず、99両のストライカーが追加されています。
- 米)ストライカー装輪装甲車
- 英)チャレンジャー2主力戦車
- 独)マルダー歩兵戦闘車
ウクライナ空挺強襲軍に配備されたこれら三種類の装甲車両は、まだ戦場の最前線に姿を現していません。今のところ温存されていると見られています。
【追記】2023年8月16日にウクライナのザポリージャ南部のロボティネの最前線にウクライナ空挺強襲軍第82独立空挺強襲旅団が投入され、上記三種類の戦闘車両が姿を現しました。既にストライカー装輪装甲車の戦闘損失が出ています。