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変化する人事管理の「いま」(エンプロイアビリティ・シニア雇用編)

倉重公太朗弁護士(KKM法律事務所代表)

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変化の激しい現代。一つの会社に居続けるにしても、転職活動をするにしても、「エンプロイアビリティー」を高めることが重要になってきています。 エンプロイアビリティーとは、「雇われる価値」のことです。エンプロイアビリティーの考え方や伸ばし方について、東京大学の社会科学研究所で特任助教をしている園田薫さんに伺いました。また、これからのシニア雇用の動向について、法政大学大学院政策創造研究科兼任講師の岸田泰則さんに解説してもらいました。

<ポイント>

・「外的エンプロイアビリティー」とい「内的エンプロイアビリティー」の違い

・エンプロイアビリティーを育成するために必要な視点

・シニア雇用に対する「ジョブ・クラフティング」という処方箋

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■エンプロイアビリティーを高めるには?

倉重:2つ目のテーマで、園田さんに伺いたいと思います。テーマとしては個人のエンプロイアビリティーが中心になりますが、そもそも人事業界以外の人には「エンプロイアビリティー」という言葉はなじみがないかと思うので、言葉の意味をご説明いただけますか。

園田:エンプロイアビリティーという言葉は、「エンプロイ」と「アビリティー」を合わせたもので、雇用と能力で「雇用される能力」をいいます。

 エンプロイアビリティーとは、平たく言えば雇用者の価値をあらわす概念です。

倉重:これはいつ頃から議論されている概念ですか。

園田:この概念自体はさまざまな議論の流れの中から生まれてきたものなので、90年代まで遡れますが、近年の盛り上がりで再び注目を集めています。

 やはり雇用の流動性が高まってきて、自分がずっとその場所にいられなくなるかもしれないとなった時に、エンプロイアビリティーを高めれば他の会社でも雇ってもらえる可能性が高くなります。一つの会社にいる場合も「解雇されるのを防ぎたい」と思ったときに出てくる概念かと思います。

倉重:例えばバブル崩壊前であれば、多くの人が終身雇用で、言われたことだけをしていれば定年までいられました。退職金をもらえればその後もある程度は何とかなるという社会では、そこまで考えなくてもよかった概念ですよね。

 今は若い人などを中心に「この会社にずっと勤める」とは思っていない世の中です。

「どのような力があれば転職などでも有利になるのだろうか」ということは、気になる人も多いのではないかと思います。

どのようなことをすれば、エンプロイアビリティーは高められるのですか。

園田:これ自体は非常にいろいろな議論があります。

いろいろな能力が複合的に合わさってエンプロイアビリティーになっているので、何か1つを高めるという正解は必ずしもないのです。

 逆に言えば、正解があればその1つの指標だけで雇用されるかどうかが決まってしまいます。そうなってしまうと労働市場の需要と供給のバランスもいびつになってしまうわけですから、概念的にもそうはなり得ないものだと思います。

 「これさえあればエンプロイアビリティーが高まる」という正解はない中で、その要因としては幾つか考えられるものはあります。

例えば専門性であったり、柔軟な対応能力であったり、バランス感覚であったり、先をどう予想できるかなど、さまざまなものがエンプロイアビリティーという概念の中には入り込んでいると思います。

倉重:職業的知識、予測と最適化、柔軟性、共同意識、そしてバランスという5つの要素があるという説もありますね。しかし、これをどうやって鍛えるかは難しそうですね。

園田:結局どの能力がどう高まるのかは、同じ仕事をしていても異なります。どのような能力を持っているかは人によってかなり違っており、どこでどう測られるかによっても変わってきてしまうものなので、概念上の難しさがあるのがエンプロイアビリティーだと思います。

倉重:特に転職市場で評価される内容でなくては意味がないですよね。会社に長くいて社内調整スキルがあっても、それは転職には生きないですし、社内で求められるものと必ずしも一致しないことになるのでしょうか。

園田:エンプロイアビリティーの中にも、外で雇用され得るのかという「外的エンプロイアビリティー」という概念とは別に、社内でどれだけ通用するのかという「内的エンプロイアビリティー」という概念が考えられています。

 つまり企業特殊的なスキルであっても、それが蓄積されていくことによって昇進の可能性が上がっていくということであれば、一応エンプロイアビリティーが高まっていることにはなります。

ただ外の市場で全く通用しないということになってくると、一般的に言われるエンプロイアビリティーが高まっている状態なのかは疑問が湧きます。

■一人ひとりにとってのエンプロイアビリティーを考える

倉重:時期的に新卒で新しい就職をした方がたくさんいると思います。園田さんが後輩から「この仕事ばかりやっていて大丈夫か不安になるんですよ」と相談されたら、何とアドバイスしますか。

園田:それはその個人がどのようなキャリアを歩んでいこうと思っているのかが一番です。

例えば、私が専門としているのは主に日本国内で働く外国人の研究です。

 外国人の方々にとってみると、その企業で一生働くという前提の下にエンプロイアビリティーを高めることは基本的に考えられません。

何をもってエンプロイアビリティーと見なすかも変わってきてしまいます。

 そう考えると一般概念よりも、個人としてどのようなキャリアを歩みたいか、どのようなライフコースを歩んでいくのか、その場合のエンプロイアビリティーとは何だろうと考えていくことが重要だと思います。

倉重:一人ひとりにとってのエンプロイアビリティーがありますし、職種や仕事によっても変わってきますよね。

キャリア自律のことも言われるようになりました。会社に言われたことをやっていれば安泰な世の中ではなくなり、自分なりにどのようなキャリアを歩んでいくかは一人一人が考えなくてはなりません。

「会社に言われることだけしていて大丈夫なのか?」と不安になる人もたくさんいると思います。その時に、「雇用される能力」を一人ひとりが考えるようになるだけでも、何となく言われたことをやっているだけよりは自分の生存確率は上がるのではないでしょうか。

園田:エンプロイアビリティーを考えることは、ひいては自分のキャリアを伸ばすことにもつながるわけです。

その点で、やはりエンプロイアビリティーという概念は誰にとっても考えていくべき概念ではないかと思います。

倉重:解説の西村さん、いかがでしょうか。

西村:個人的に面白いと思っていることとしては、時代と共に、同じ職種でも求められる技能に、変化が生じることです。

 例えば、昔はモノ作りは、一般的技能だと言われていました。それが大量生産方式になり、モノ作りの技能が設備補完的になっていくと、一般的なものから少しずつ企業特殊的なものになっていきました。

 逆に、昔は企業特殊的といわれていたような職種が今、実は時代の変化の中で一般的になっている可能性もあるかもしれません。

 今の時代においてそれぞれの職種にどのようなスキルが求められているのか、もう一度きちんと検討し直し、考えていく時期になっているのではないでしょうか。

 その意味では、園田先生が最後におっしゃられた個人が自分のキャリアの歩みを考えていくうえで、自分では気付かないスキルの価値に気付かせるような仕組みや機関が今後より重要になってくると思います。

倉重:自分でも気付いていない自分の強みという話ですか?

西村:ある人材サービスの企業の方のお話なのですが、例えば小学校など義務教育の教員は、実は携帯の販売員に向いているそうです。世代の違う人が集まっている中で分かりやすく説明する力に優れているからです。小学校や中学校の先生をやっていると、子どもとその両親、場合によってはその祖父母など、世代の離れている人たちと一つのテーブルで話さなくてはならない場面がありますよね。その際に必要なスキルって、実は形態を販売する場面でも生きるらしいのです。そういった本人は気付いていない自身のスキルの価値ってあると思うのです。

倉重:これはどのように一般に知らしめていくべきなのでしょうか。マッチングのような話になるのでしょうか。

園田:全然違う職業だけれども、実は必要なスキルが似ているという話だと思うのですが、例えば最近だと職業O-NETというのをやっています。

 「この仕事とこの仕事は結構似ているかもしれない」ということをデータから分析していけば、例えば異動しやすさや転職の成功率が上がるかもしれません。

 われわれが全然気付いていなかった、先ほどの学校の先生と携帯販売員のような類似性を可視化してくれる可能性はあります。

倉重:なるほど!確かに思いもよらなかった職種が近かったことが分かるかもしれませんね。

園田:それはデータで分析ができることだと思います。本人が気付かないことはデータが示しているということを研究者としては考えてしまいます。

倉重:ぜひ皆さんに解き明かしてほしいところです。「予測と最適化が必要だ」という記載もありますが、将来を予測するのは本当に難しい気がします。

 5年後どうなっているか分からない中で、個人ができることは最適化のほうだと思います。世の中の変化をきちんと捉える。例えばChatGPTなども好奇心を持って抵抗なくどんどん使ってみて、その時々で最適な行動を取っていくことが個々人にできることではないかと思ったのですが、どうでしょうか。

園田:まさにそうだと思います。予測を完璧にしていく形で精度を高めるのはものすごくリスクがあります。やはり予測だけで自分の雇用される可能性を磨いていくよりも、もう少し違うスキルも複合的にまとめていった時に自分のやりたいこと、対応できることが変わってくるという話なので、必ずしも予測に特化しなくてもいいのがエンプロイアビリティーという概念の一つの面白さでもあると思います。

倉重:ありがとうございます。好奇心を持って動き、その時々に最適化していくことかなと理解しました。ありがとうございました。

■シニアの雇用と若年者の雇用の置換効果

倉重:では、次に岸田先生にお伺いしていきたいと思います。テーマは高年齢者雇用です。生涯キャリアや公的年金の変化の構造に伴う高年齢者雇用の変化です。

 そもそも高年齢者雇用安定法が改正され、65歳が努力義務だったのが措置義務になり、さらに今度は70歳までの努力義務になりました。きっとそのうち70歳までの措置義務になるだろうといわれています。

倉重:一方で新卒採用はどれほど採るかは特に義務もありません。その辺りの若年者雇用との関係性はいかがですか。

岸田:シニアの雇用と若年者の雇用の置換効果という、労働経済学でいわれている置き換えがあるのかどうか、リプレイスメント効果があるのかどうかは、ずっと労働経済学でも議論がされてきています。

 私はそのテーマで論文を書いたのです。一時は「シニア雇用を促進し、若年者雇用、新卒採用を抑制する代替効果がある」とされていましたが、最近の東京大学の近藤絢子先生の論文などでも置き換え効果は認められないとされています。

 少し難しくて、議論の決着がはっきりと着いていません。

 私が研究してレビュー論文で整理した中では、3つの関係があります。

 「労働市場の環境が人手不足なのか、人余りなのか」

 「賃金の過払いが生じているかどうか」

 例えば再雇用では定年でバサッと切って半分の給料にしていくので過払いを吸収しますが、実際に過払いが発生しているかどうかという問題です。

倉重:過払いというのはパフォーマンス以上に給与を払っているかどうかですか?

岸田:そうです。もう一つは、スキルと職のマッチングです。この3つの環境が合い混じっているので、正直言うと何とも言えないところです。

倉重:確かに今は人手不足でもありますから、むしろシニア雇用に助けられている企業もかなり多いですよね。

岸田:ただ実際シニア雇用の量は増えたのですが、(シニア雇用の)質は良くないのです。要するにシニアのモチベーションが下がります。

 実際にOECDの2020年の報告書を見ても、シニアの仕事は初歩的な仕事が多いのです。そうすると活躍していない、あるいは有能な人材を使っていないのではないかということが、私の研究の問題意識です。

倉重:60歳定年になってから、70歳までと考えると10年あるわけです。さらに役職定年が55歳だとするとそこから15年もあります。

 かなり長いキャリアの期間をやる気のないパフォーマンスが低いまま過ごすことは、社会全体にとって大きな損失ですよね。

■自分の強みを磨く「ジョブ・クラフティング」

倉重:企業としては、どのように高年齢者雇用を考えていけばよいと思いますか?

岸田:制度的な問題もありますが、企業の側面でいうと、日本の企業は会社がジョブデザインをできていないのです。

 ですから私が今研究しているジョブ・クラフティングでは、自分の仕事を個人に考えさせます。今、私は実際に自分の会社でもジョブ・クラフティング研修をしています。

 そこではミドルシニアに、自分の仕事を自分流にカスタマイズしてもらいます。

 どのようにカスタマイズするかというと、自分の価値観、強み、情熱をよく見つめ、自分の価値観、強み、情熱に仕事を寄せていくのです。

 都立大学の高尾義明先生は「自分にひとさじ入れる」と言っていますが、仕事を自分流にカスタマイズすることによって、自分の強みを磨いていきます。そうすることによって、先ほどお話に出たエンプロイアビリティーもおのずと高まるかと思います。

倉重:これはまさにキャリア自律の文脈でも大事だと思います。要するに、65歳から業務委託でもいいという高年法上の就業化の話以前に、自分はどのようなことをしていく人なのかということを、もっと若いうちから考えておいたほうがいいですね。

岸田:「キャリア自律」などと言われると、すごくハードルが高いのです。

自律というのは結構レベルの高い目線なので、普通の人は「キャリアって何だ?」「今さら自律などと言われても困る」という感覚になったりします。

 会社に入ったら安泰と思っている人たちが今の昭和の世代の人たちです。いきなり手のひら返しで、「キャリア自律を自分で考えろ」とか、「雇用される能力を高めろ」などと言われるのは、今の50代には結構しんどい話なのです。

 ですからキャリアや自律ではなく、「まず自分の仕事を考えてみよう」というのが、このジョブ・クラフティングという処方箋のいいところだと思います。

倉重:今までそういったことを全くやってこなかった方々に対し、研修では具体的にどのようなことをしてもらうのでしょうか。

岸田:若い人なら、今までの学生時代の趣味など、自分がやってきたことの価値観、強み、好きなものなどをピックアップしてもらいます。あるいは子供の頃好きなキャラクターを思い浮かべてもらい、なぜ好きだったのかと考えるのです。

倉重:今のシニアの方々も、入社した時には希望に燃えてバリバリやっていた時代があるわけです。達成感を感じたり、この仕事をやって良かったと思ったりしたことは絶対にありますよね。それを思い出そうという話ですね。

岸田:「キャリア」というと、キャリア官僚のようなイメージがあるでしょう。社長になれるのは一人だけです。そのようなものを目指すよりも、日々の地道な仕事を考えてもらうことの方が現実的だと思います。

倉重:自分なりの楽しさ、やりがいを自分の中で掘ることが大事ですね。

■年功序列はシニアの職を奪う

倉重:労働局の説明会などでも「とにかく最低賃金でも何でもいいからシニアを雇ってください」と言っていました。実際に最低賃金で雇うと、やる気を失ってしまう人もいます。モチベーション高くあるためには、企業も働く人も、お互いにですが、どうすればいいのでしょうか。

岸田:制度的には、やはり年功賃金が良くないのです。そもそも年功賃金はシニアの職を奪うというのが世界的な傾向で、生産性も低下させます。

 日本は強制法規で60歳代前半層の雇用は守ったけれども賃金は下がりました。この10年、20年間で少しずつフラットになってきているので、これを加速させることが一番大事な処方箋だと思います。

倉重:確かに、仕事に対して報酬を払うのであれば、年齢は関係ないですからね。

アメリカでは年齢で解雇したら差別です。

 日本でそれをするには解雇規制を変えなくてはいけません。

一般論としては、パフォーマンスに対して処遇していくことが基本になっていくべきだと思います。

岸田:一方で個人が「今この環境や社会制度の中で生きていくには、自分の足元やジョブを見つめていくこと」を考えていくことが大事だと思います。

 企業においても、ジョブ・クラフティング研修を実施しようとする人事部の方などは、シニアに幸せになってほしいと真面目に考えている人も結構いるのです。

倉重:結果的にお互いにとっていい道を選べば、それが別れることだったという場合もあります。

岸田:本来、企業は人事機能として退出機能もあるべきです。

倉重:当たり前を疑えという話が今日はありますけれども、これも企業にいてくれるのが当たり前ではないですよね。お互いに選び選ばれの関係で、緊張関係を持とうという話だと思います。キャリア自律やクラフティングで自分の仕事を考える人たちが、今この会社にいたいと思ってくれるのが理想ですね。

岸田:長期雇用も戦後にできたものです。戦前は違う世界があったでしょう。

倉重:研究の関心も高いと思いますが、今シニアの雇用をされている方やこれからシニア雇用に入る方で「この間まで偉かったのに嫌だな」と思っている人もいると思います。ぜひアドバイスを一言お願いします。

岸田:何度も同じことになりますけれども、サードエイジという考え方があります。ラスレットという歴史人口学者が言っているのですが、ファーストエイジが学生時代、セカンドエイジが現役、サードエイジは定年後という意味です。最後はフォースステージで衰退、死に至るのですが、そのサードエイジは自由に楽しくできる、神様から与えられた宝物の時間なのです。そこを大事にするべきだと思います。

倉重:そこを生かすも殺すも自分次第ですね。

岸田:今はすごくいい時代にいると思うのです。定年年齢が平均寿命よりも上だった時代は、皆、定年が来る前に亡くなっていたのです。逆に今は定年後の人生が長い状態です。

倉重:それだけいい時代になって自由も増えているので、自分で考えて楽しくやろうよということですね。解説の西村さん、いかがでしょうか。

西村:まず、日本は世界でも有数の高齢社会で、この分野においてはいわば世界のフロンティアと言って良いと思います。

 その意味では世界も、日本がどのように舵取りをするのかについて、注目している分野だと思います。

 実務的にも研究的にも重要な分野です。一方で、少し視点を変えて、労使関係論や社会政策の視点で高齢者の雇用について考えてみますと、「そこまで企業に福祉を求めていいのだろうか」と思うところもあります。

 先ほど倉重さんがおっしゃっていた「最賃でもいいから雇ってくれ」というのは、企業に福祉の担い手として役割を期待していることのあらわれだとも言えます。

倉重:企業に責任を負わせ過ぎではないかということですね。

西村:日本の場合、少し企業に負担をかけ過ぎている部分があるのではないでしょうか。

社会保障の問題などもありますので、非常に難しいテーマではありますが、労働市場に関係する当事者達が、高齢者の人生や働き方について議論を重ね、それぞれの当事者の役割分担のあり方について考えていく必要があると思います。

倉重:本当にそうだと思います。全体論でいうと、まさにいろいろな法律もそうですし、社会保障もそうですし、日本の高度経済成長期に出来上がったルールがいろいろな意味で限界に来ていている中で、根本が変わっていないから個別論で無理してパッチワークして何とか成り立っているのが今ではないかと思います。

 そろそろ根本的なことを考えませんかという話ですね。

(つづく)

対談協力

1 西村 純

 中央大学 商学部 助教 

 同志社大学社会学部産業関係学専攻博士課程後期課程修了(博士:産業関係学)。主な研究分野は、労使関係、人事・労務管理、雇用政策など。(独)労働政策研究・研修機構研究員を経て、現職。

 主な業績には『スウェーデンの賃金決定システム:賃金交渉の実態と労使関係の特徴』(単著)(ミネルヴァ書房、第29回冲永賞)、「ホワイトカラー従業員に対する企業の中途採用行動:雇用論議における類型化の再定義」(共著)(『社会政策』第16巻1号)など。

2 岸田 泰則

 釧路公立大学 非常勤講師

 略歴 法政大学大学院政策創造研究科博士後期課程修了。博士(政策学)。専門社会調査士。『全能連マネジメント・アワード』アカデミック・フェロー・オブ・ザ・イヤー受賞。人材育成学会奨励賞(研究部門)受賞。法政大学、千葉経済大学、東京経済大学の非常勤講師も兼任。M-GTA研究会 世話人としても活動中。

主な業績

・『シニアと職場をつなぐ―ジョブ・クラフティングの実践』,学文社,2022年

3 小山 はるか

 上智大学比較文化学部卒業/法政大学大学院政策創造研究科修士課程修了、同博士後期課程在学。

 大学卒業後、自動車関連メーカーにて商品事業開発に従事。家族の転勤に伴い退職後、様々な契約形態での業務を経て人材業界にて採用・育成業務等に携わる。現在は社会人向け教育・組織人事コンサルティング会社勤務し、東京経済大学非常勤講師を兼任。主な研究領域は人的資源管理・組織行動・キャリア開発領域。

4 園田 薫

 東京大学 社会科学研究所 特任助教 

略歴:東京大学人文社会系研究科 社会文化研究専攻博士課程修了。博士(社会学)を取得。日本学術振興会特別研究員(PD)を経て、現職。主な研究領域は、産業社会学・組織社会学・人的資源管理論など。主要な業績には、『外国人雇用の産業社会学』(有斐閣、単著)、『21世紀の産業・労働社会学』(ナカニシヤ出版、松永伸太朗・中川宗人との共編著)などがある。

弁護士(KKM法律事務所代表)

慶應義塾大学経済学部卒 KKM法律事務所代表弁護士 第一東京弁護士会労働法制委員会副委員長、同基礎研究部会長、日本人材マネジメント協会(JSHRM)副理事長 経営者側労働法を得意とし、週刊東洋経済「法務部員が選ぶ弁護士ランキング」 人事労務部門第1位 紛争案件対応の他、団体交渉、労災対応、働き方改革のコンサルティング、役員・管理職研修、人事担当者向けセミナー等を多数開催。代表著作は「企業労働法実務入門」シリーズ(日本リーダーズ協会)。 YouTubeも配信中:https://www.youtube.com/@KKMLawOffice

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