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レモネードが乗車券!海が見える公園、メリケンパークで面白い社会実験やってたよ【神戸市・レモライド】

Hinata J.Yoshioka旅するフォト&ライター(神戸市)

神戸の観光地メリケンパーク。海に囲まれた、神戸の良さをどこまでも感じられる空間です。街から数分歩いただけで海に行けるのが嬉しいですよね。

だけど暑い日には少し近寄りがたいというのも正直なところ。そんな折、たまたまメリケンパークを通りかかったら面白いものに出会えました。

ミニチュアのバスとでも言いましょうか、ちょっとした乗り物が海沿いをのんびりと行き交っていました。乗り物とはいえ屋根も壁もなく、どちらかというと動くベンチのような感じです。

それが見たところ運転手もなく、どうやら自動運転らしいのです。臨時の案内所があったのでお話を伺うと、ベンチャー企業と神戸市が共同で行っている実証実験なんだとか。

神戸市は今、ウォーターフロントを中心とした開発を進めていますが、その一環としてメリケンパークやatoaなどの観光地をつなげたり、回遊性を高めて盛り上げるための仕掛けを考えているそうです。

今回はアンケートに答える条件で実験に参加できると聞き、さっそく乗ってみることに。乗る前に手渡されたパスにはレモンの絵があり「レモライド」と書いてあります。このパス、後でちょっと面白いことに使うそうなんです。なんだと思いますか?ヒントは、冷たくて美味しいものです。

止まっているモビリティ「iino (イイノ)」に近づくと、ゆっくり動き出しました。ホントに自動なんですね。動き始めの速度はとてもゆっくりなのですが、例えると動いている観覧車に乗り込む時のようなイメージで、とても簡単に乗れました。

私が乗ったスタンディングタイプの方は相席乗車もできるようです。動いている所に近づくと減速するので、途中からでも簡単に乗り込むことができます。

公園内は広いので歩いていて疲れてしまう時があるのですが、そんな時にレモライドが近くを通ってくれたらすごく嬉しいかも。

移動手段の他にも、興味深いものがあります。先ほど触れた「パスの面白い使い方」です。海沿いをゆっくりと移動していると、屋台のような場所にゆっくりと止まりました。

屋台のテーブルに乗せられた大きなガラス瓶の中には、スライスされたたっぷりのレモンが。とても美味しそうなレモネードです。屋台のスタッフさんにパスを手渡すと、その中にレモネードを入れてくれました。

海を眺めながら飲むレモネードは最高!そのまま首に掛けられるようになっているので、写真を撮る時にも邪魔になりません。よく考えられた素晴らしいアイデアですね。

今までに三宮の街中や須磨海岸などでも実験を行ったそうで、今回は3度目。秋にはもう少し規模も大きくして、飲み物だけでなく食べ物なども考えているそうですよ。そうなるともう動くテラス席のような、とても面白いことになるようです。

この他にもう一台走っているのはソファー式で、そちらは先に予約が必要なのだとか。海をイメージした優しい雰囲気の音楽も流れていて、なんだか癒やされます。

こんな風に「BE KOBE」モニュメントの前を通ったり。海沿いを走るので常に景色は最高です。

現在は、自動運転の技術の安定性のテストをしている段階で、だいぶ実走できる技術のレベルに近づいているというお話しでした。

次回は秋頃の開催、皆さんもそのタイミングで出会えたらぜひ実験にご参加くださいということですよ。神戸市がこれからどんどん魅力的な街になっていくのが楽しみですね。

iino

LEMORIDE

ゲキダンイイノ合同会社
株式会社神戸ウォーターフロント開発機構
神戸市港湾局ウォーターフロント再開発推進課

旅するフォト&ライター(神戸市)

旅なしに人生は語れない、ノマド系フォトライター。国内から世界各国まであちこち歩きまわって取材する、体当たりレポートを得意とする。趣味は美味しいもの食べ歩き、料理、音楽、ダンス、ものづくり、イベント企画などなど、気になる物には何でも手を出してしまう。南国気質で、とにかくマイペースな自由人。

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