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台風10号、静岡県は波と長引く雨に警戒を

伊藤麻衣気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
ゆっくり近づく台風10号(提供:ウェザーマップ)

台風10号がゆっくり近づいてきています。

今回の台風で特に警戒してもらいたいのは2点です。

・波

・長引く雨

静岡県は大しけに

波は、すでに波浪注意報が出ています。

あす以降さらに高くなり、大しけとなるでしょう。あすの夜には波浪警報が出そうです。

今夜9時の波の予想(提供:ウェザーマップ)
今夜9時の波の予想(提供:ウェザーマップ)
あす午後9時の波の予想(提供:ウェザーマップ)
あす午後9時の波の予想(提供:ウェザーマップ)
あさって午後9時の波の予想(提供:ウェザーマップ)
あさって午後9時の波の予想(提供:ウェザーマップ)

長引く雨にも警戒を

雨が長く続くという点にも警戒が必要です。

これは台風の動きが遅いことはもちろん、台風の進路も関係しています。

台風10号はあすからあさってにかけて西日本に接近・上陸しそうです。

その後も北上を続け、日本海に抜けていくでしょう。

台風10号の進路図(提供:ウェザーマップ)
台風10号の進路図(提供:ウェザーマップ)

まず、南の海上を進んでいる場合を考えると、台風の反時計回りの風に乗り、湿った空気が入り、静岡県は雨が降りやすくなります。

台風が南にある場合(筆者作成)
台風が南にある場合(筆者作成)

また日本海に抜けても、台風に向かって湿った空気が入るため、それが山にぶつかって雲が発達し、活発な雨雲がかかりやすい状況が続きます。

台風が日本海に進んだ場合(筆者作成)
台風が日本海に進んだ場合(筆者作成)

台風が南にある時から日本海に抜けた後も県内は雨が降りやすく、雨が長引いてしまいそうです。

特に警戒が必要な時間帯は?

特に警戒が必要な時間帯をまとめました。

画像

県内に台風が最も近づくのはあさっての午後から金曜日の午前中で、その時間に雨のピークとなりそうです。

ただしその前、あすの夜からは激しく降るところは出てきそうです。

また、台風が通り過ぎた後も雨が強まることがありそうです。

金曜日いっぱいは雨の降り方に警戒をしてください。

予想される雨の量は、

・あす夕方までの多いところで、80ミリ

・その後の24時間で200ミリ~300ミリ

金曜日にかけてさらに雨の量は増えていきそうです。

合計の雨の量が多くなり、浸水や土砂災害、洪水が起こる恐れがあります。

あすの日中はまだ雨が強まるところは少ないと考えています。

排水溝の点検など、雨の対策はあすの日中のうちに行ってください。

また、土砂災害の危険がある地域にお住まいの方は、安全な場所に早めに移動しておくと安心です。

波はあすの夜には警報レベルとなりそうです。

全国のあちこちで海の事故が起こっています。気を付けてください。

また、波が高くなると、高速道路も影響を受ける可能性があります。

最新の交通情報も参考にしてください。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

静岡県御前崎市出身。2011年に気象予報士資格を取得。2014年にNHK広島放送局で気象キャスターをはじめ、2017年からは地元のNHK静岡で気象キャスターを務める。たっぷり静岡(平日・午後6時10分~)に出演。地域に根ざした天気や、天気というフィルターを通すと気づく静岡の魅力をお伝えします。

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