富士山初冠雪 過去最も遅くなる 11月に持ち越しの可能性も
雪を頂いた富士山を見ることができるのはいつになるのか・・・平年だと10月2日ころには初冠雪になるはずが、今年は10月25日の段階で初冠雪の発表がありません。
今までで最も遅かったのが10月26日でした。過去最も遅い初冠雪が確実になっていますが、もしかしたら11月までずれ込むかもしれません。
富士山の初冠雪の定義
富士山の初冠雪は、富士山特別地域気象観測所の日平均気温の最高値がでたあと、甲府地方気象台からみて初めて冠雪を観測した日を発表しています。
つまり雲がかかって甲府から富士山が見えない時にはたとえ富士山に雪が降ったとしても、初冠雪にはなりません。
10月中は前線の影響を受けやすい
10月30日までの雨の予想を見てみると、東西に広がる雨雲が西日本から東日本付近に予想されています。前線が同じようなところに停滞しそうです。もし富士山に雪が降ったとして雲に隠れ、観測が難しい状況が続きそうです。
台風の後に観測されることも
その後は台風の影響が出てくる可能性があります。
台風21号が25日に発生しましたが、発達しながら西に進み、30日には沖縄の南にまで進んでくるでしょう。まだこの先の予報は気象庁からは発表されていません。ブレ幅も大きいです。
ただ一つの可能性として本州付近に近づいてくることが考えられます。下図は31日の太平洋高気圧の勢力です。台風は周辺の風に流されて進むのですが、太平洋高気圧が西日本の南の海上まで張り出す予想で、太平洋高気圧のふちを回る風に乗って本州付近に近づく可能性があります。そうすると11月の初めまで曇りや雨が続いてしまうことも考えられるのです。
台風が過ぎ去った後、台風の吹き返しの北風にのって入ってくる寒気で雪となり、初冠雪を観測する、という年もあります。今年はすでに過去最も遅い初冠雪というのは確実です。いつ初冠雪が発表されるのか、注目です。