【藤沢市】「藤沢市点字図書館」を知っていますか?誰もがよりよく生きるための取り組みを紹介します
筆者は日頃から図書館のお世話になっている一人です。
以前ご紹介しました、
【藤沢市】「総合市民図書館」豊富な蔵書大人から子どもまで楽しめて、アニメ聖地巡礼の地にもなっていた!
こちらは藤沢市の基幹となる図書館で、いつも本の相談をすると丁寧に対応してもらえます。
そしてこちらの施設にはもう一つ「藤沢市点字図書館」があるのをご存じでしょうか?
筆者も含め、知らない方が多いと思います。
「藤沢市点字図書館」は、視覚障がい者の方向けの施設であることはわかりますが、具体的にどのようなところなのかご紹介します。
点字図書館を訪ねて、視覚障がいをお持ちの方に貸し出している実際の点字・録音図書を見せていただきました。
点字図書は点字でできた本、録音図書は少し前まではカセットテープでしたが、今はデジタル化された音声デイジー図書があります。
音声デイジー図書は専用の再生機器が必要です。
驚いたのは、1冊の本を視覚障がいのある方が読めるようにする図書にすると、点字図書はファイル3冊、録音図書のカセットテープは6巻となるそうです。
そしてこの点字や録音図書にする作業は、何回も校正を繰り返して製作するため、多くの時間がかかります。
視覚障がいのある方は読みたい本があった場合、点字・録音図書になっていなければ、リクエストして点字・録音図書にしてもらう…となります。
その場合、出来上がりを待たなければいけませんので、読みたい本を読むまで大変な道のりです。
現在は少し便利になり、「サピエ図書館(インターネット)」で全国の点字図書館・公共図書館などが製作・所蔵している点字・録音図書の情報が掲載されていて、こちらから借りることができます。
点字・録音図書化に時間がかかるということもあり、全国の点字図書館・公共図書館で蔵書情報を共有しながら、一つでも多くの図書を点字・録音図書にしているそうです。
点字・録音図書はボランティアの方々のご協力で製作していますが、点字・録音図書化する人材育成も時間がかかるそうです。
1冊でも多くの本を点字・録音図書化するためにも、多くの方に興味を持っていただき、ボランティアにご協力くださる方が増えてほしいとのことです。
視覚障がいについて知っていただく一歩としてお勧めの本を職員の倉田さんよりご紹介いただきました。
- 読書バリアフリー ー見つけよう!自分にあった読書のカタチー(読書工房/編著 国土社)
- わたしのeyePhone (三宮 麻由子/著 早川書房)
- みえるとかみえないとか (ヨシタケ シンスケ/さく アリス館)
絵本もあるので、年代問わず、学べます。
このような地道な活動で視覚障がいのある方を支援している「藤沢市点字図書館」ですが、点字・録音図書貸出だけでなく、いろいろな活動をしています。
「対面朗読」や個人用の点訳・録音などの「プライベートサービス」、「拡大写本サービス」、「点字指導」。点訳・録音以外では「IT講習会・パソコン教室」、「各種行事」(講座・レクリエーションなど)の活動です。
今回その活動の一環として、2024年11月28日(木)~12月1日(日)に、藤沢市主催で、「藤沢市点字図書館」イベントが予定されているそうです。
「手で触れて見る彫刻展」は視覚に障がいのある方が晴眼者(目の見える方)と共に彫刻を鑑賞できる企画です。
どなたでも、すべての彫刻に触って鑑賞することができますので、誰もが楽しめる企画となっており、彫刻や芸術作品に直に触れることができる貴重な機会だと思います。
同時開催でイベントも企画されています。
お時間、ご興味のある方は是非、足をお運びください。
※点字図書館職員の倉田様、金子様、楠木様に資料の準備、ご説明等ご協力頂きました。ありがとうございました。
藤沢市点字図書館
住所:藤沢市湘南台7-18-2(総合市民図書館内)
電話:0466-44-2662
FAX:0466-44-2388
開館日・開館時間:月曜日から金曜日 9:00~16:30
休館日:土曜日・日曜日・祝日・年末年始
メール:fj1-sogotosyo@city.fujisawa.lg.jp