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1000万ドル未満の契約はディスカウント!? 5年前にリーグ3位の防御率を記録し、現在の年齢は27歳

宇根夏樹ベースボール・ライター
マイケル・ソロカ Apr 20, 2024(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 今オフ、シカゴ・ホワイトソックスからFAになったマイケル・ソロカは、ワシントン・ナショナルズに入団するようだ。ジ・アスレティックのケン・ローゼンタールが、契約の合意を最初に報じた。ファンサイデッドのロバート・マリーらによると、契約は1年900万ドル。先発投手として投げる予定だという。

 2024年は、先発9登板の43.2イニングで奪三振率4.95と与四球率4.95、防御率6.39を記録し、5月中旬にローテーションから外され、ブルペンに回った。その後は、7月中旬に肩を痛め、2ヵ月以上離脱したものの、16登板の36.0イニングで奪三振率15.00と与四球率5.00、防御率2.75だ。先発投手よりも、リリーフ投手として起用したほうがいいようにも見える。

 ただ、メジャーリーグ2年目の2019年は、先発29登板で174.2イニングを投げ、奪三振率7.32と与四球率2.11、防御率2.68を記録している。このシーズンにナ・リーグで規定投球回以上を投げた34人のなかで、ソロカの防御率は、2.32のヒョンジン・リュ(当時ロサンゼルス・ドジャース/現ハンファ・イーグルス)と2.43のジェイコブ・デグローム(当時ニューヨーク・メッツ/現テキサス・レンジャーズ)に次いで低かった。

 当時のソロカは、アトランタ・ブレーブスで投げていた。2015年のドラフトで全体28位指名を受け、2018年にメジャーデビュー。昨オフのトレードにより、ブレーブスからホワイトソックスへ移籍した。

 ブレイク後は相次ぐ怪我に泣かされ、2020~23年にメジャーリーグで投げたのは、2020年の13.2イニングと2023年の32.1イニングに過ぎない。けれども、現在の年齢――と2025年のシーズン年齢(6月30日時点)――は27歳だ。健康を維持できれば、復活を遂げてもおかしくない気がする。その場合、ナショナルズにとっては「安い買い物」となる。先発投手として好投できなくても、ブルペンの一員とすることができる。

 今のところ、ナショナルズのローテーションで確定しているのは、マッケンジー・ゴアジェイク・アービンミッチェル・パーカーの3人だろう。2024年は、166.1イニングで防御率3.90、187.2イニングで防御率4.41、151.0イニングで防御率4.29。ソロカは、すべてがうまくいけば、エースや2番手にもなり得る。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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