台風24号、列島北上のタイミング一段と早まる
月曜日の朝にはもう北海道へ
大型で非常に強い台風24号の列島への接近、通過のタイミングが一段と早まってきました。
けさ9時に発表された最新の予報円を、おととい、きのう発表された予報円と見比べてみましょう。
すると日曜日(30日9時)の予想位置がだんだん東寄りに九州の南海上に寄ってきたことがわかります。これは沖縄付近で転向する位置がやや東寄りに変わってきたためで、より沖縄本島や奄美地方に近い所を通る予想に変わってきました。
さらに月曜日(1日9時)の予想位置を見比べてみると、おとといは新潟辺り、きのうは秋田辺り、そしてきょうは一気に北海道の南まで進む予想となっています。これは本州付近を通過する過程で、上空の強い西風(偏西風)により強く流される予想に変わってきたためで、自動車並みの速度となる東日本や北日本では、特に急速に大荒れとなる危険があるため、台風がまだ遠く、穏やかだからと言っても決して油断してはならないことを物語る進路予想です。
今回の台風の特徴は秋雨前線とともに大雨をもたらすのはもちろんですが、強い風には特に警戒が必要だと思われます。
最大瞬間風速70メートルの記録的暴風の恐れ
沖縄本島や奄美地方では記録的な暴風が心配されます。
台風24号は暖かな海面上を進む過程で再び発達し、沖縄本島に接近するあす土曜日には最大瞬間風速70メートルの勢力に強まる予想です。
さらに台風の転向点がやや東寄りに変わってきたこともあり、沖縄本島や奄美地方のすぐ西側を通るような極めて危険な北上の仕方をする予想です。
このため、予想される最大瞬間風速は沖縄本島地方で70メートル、奄美地方で65メートルの烈風が予想されています。
沖縄本島や奄美地方の最大瞬間風速の記録は、那覇73.6メートル、名護57.9メートル、久米島62.8メートル、名瀬78.9メートル、沖永良部島60.4メートルなどとなっており、もしかしたら過去の記録を塗り替えるような記録的な暴風が吹き荒れる所があるかもしれません。
再び近畿直撃の恐れも
先日の台風21号で高潮や暴風に伴う甚大な被害を受けた近畿地方を再び台風24号が直撃する恐れがあります。
今のところ、台風24号が最も近畿地方に接近するのは日曜日の午後6時頃とみられ、暴風域に巻き込まれるのは間違いないでしょう。
ただ先日の台風21号よりはやや中心が南寄りを通る予想で、京阪地区が最も風の強まる台風の危険半円に入る恐れはそれほど高くないとみられますが、予想よりも北寄りを進むと先日のような暴風が吹き荒れる心配がありますので、厳重な警戒が必要です。
首都圏も暴風による大きな災害の恐れ
そして、今回は首都圏でも風による災害の発生が懸念されます。
台風24号は首都圏よりも西側の北陸周辺を一気に北上する予想です。
このため、首都圏は最も風の強まる台風の進行方向の右側(危険半円)に入る予想で、ピークとなる日曜日の夜遅くから月曜日の明け方にかけて、東京湾周辺を中心に最大瞬間風速40~50メートル程度の暴風が吹き荒れる恐れがあります。
トラックが横転したり、大きな木が根こそぎ倒れたり、看板が落下するなどの被害が相次ぐ恐れがあります。
十分にご用心下さい。