認定NPO法人があぶない?
認定NPO法人があぶない?
本日、2014年9月1日より、<もやい>は認定NPO法人になりました。
取得準備をはじめてから数年の月日を経て、ようやく東京都に認定していただきました。
詳細は上記の<もやい>の祝認定NPO法人取得特設ページにも記載しますが、ここでは、そもそも、認定NPOって何だろうか、それから、いま認定NPO制度が陥っている危機について紹介したいと思います。
■認定NPO法人って?
1998年に「特定非営利活動法(NPO法)」が成立して以来、日本全国でNPO法人が設立され、国や企業でもない新しい受け皿として、各団体がさまざまな活動を展開してきました。
そして、「認定NPO法人」とは、そういったNPO法人のなかでも、組織運営や活動内容が適正で、かつ透明性があること、公益性があること等の一定程度の条件を満たしたものを都道府県が認定するものです。
東京都だけで「認定NPO法人」および「仮認定NPO法人」は約130。
有名なところですと、フローレンスさんやカタリバさんなども認定NPO法人です。
■税制の優遇措置
「認定NPO法人」になると、2011年の法改正より、寄付金が「寄付金控除」の対象となり、税制の優遇措置を受けることができます。
認定NPO法人制度を推進してきたNPO法人シーズによれば、
これは、寄付者にとっても負担が半分程度に軽減される他、NPOセクターにとっても資金を集めやすいなどのメリットがあり、世界的にも先進的な制度といえます。
■認定NPO法人が危ない?
しかし、そんななか、今年の4月に政府は「租税特別措置法」の全面見直し・廃止・縮小の方向性を打ち出しており、この「認定NPO法人」に対する「税制の優遇措置」の一部が見直し・もしくは廃止される可能性がでてきました。
現在、先述したNPO法人シーズが呼びかけ、「NPO法人制度・税制度に関する要望書」を5月に政府に提出し、もやいも賛同しています。
認定NPO法人制度の改悪阻止&改正を求める署名賛同へのお願い
NPOセクターの活動を広げていくためにも、このせっかくできた認定NPO法人制度を「改悪」するのではなく、より発展させていかなければなりません。
■社会問題を市民主体で解決していくためには
多くのNPO法人は、資金不足のなか、社会問題を解決するために、アクションをおこしています。例えば、貧困層の支援など、場合によってはビジネスとしては成り立つことが難しいような活動も、寄付があればこそ維持することができています。
また、そういった公益性のある活動をおこなっている日本のNPOセクターが、税制の優遇措置というインセンティブを得るために、公益性と透明性を保持していくことは、社会問題を市民主体で変えていくためにも、非常に有効なことです。
もやいも、このたび認定NPO法人になり、これまで以上に、責任感と使命感を感じております。
応援していただいているみなさまと一緒に、社会を変えるために、そして、われわれのミッションである「日本の貧困問題を社会的に解決していく」ために尽力していきます。
これからも、ご支援・ご協力を賜りますよう、よろしくお願いします。
大西連