完成まで約50日!?スズキの卵で作った高級珍味の味は?
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「うに」「このわた」と並んで日本三大珍味の一つに数えられるカラスミ。
本来はボラの卵巣を使って作られるのですが、地域によってはサワラやサバなど他の魚の卵巣を使って作られることもあるとのこと。
ということで今回は、ある身近な魚の卵巣を使って高級珍味であるカラスミを作った時の話を紹介します。
※本記事では魚の卵巣の画像が登場します。苦手な方はご注意ください。
使用した身近な魚とは?
今回使用した魚はスズキです。
スズキはルアーマンの間でシーバスの愛称で親しまれる魚で、昨年の12月頃に釣り上げました。
この時期のスズキは産卵シーズンということで抱卵しているものも多いのですが、コンディションも良かったので家に持ち帰って捌いてみると、大きくて立派な卵巣が入っていました。
これだけ立派な卵巣を捨てるのも勿体ないと思い、カラスミを作ってみることにしました。
完成まで約50日、気が遠くなるカラスミ作りの手順。
ここからはざっくりとカラスミ作りの手順について紹介します。
いろんな方法があるとは思いますが、今回は下の手順で作成してみました。
- 塩漬け…1週間
- 酒漬け…1週間
- 天日干し…3週間
- 冷蔵庫で寝かせる…2週間
大きく分けて「塩漬け→酒漬け→天日干し→冷蔵庫で寝かせる」とシンプルなようにも見えるのですが、これらにかかる時間は合計で7週間。
日数にして約50日と、完成まで気が遠くなるような時間がかかります。
しかし本当に美味しいものを作るとなると手間がかかるものだと覚悟し、いざ作ってみました。
詳細な作り方については以下の記事で紹介しています。
塩漬け
まずは取り出したシーバスの卵巣を破かないように取り出して水で洗い、塩漬けにします。
始めはたらこのような感触でフニフニとしていた卵巣ですが、塩漬けにすることで大量に水分が抜けて、1週間経つ頃には硬く締まった感触に変わりました。
酒漬け
続いて塩漬けにした卵巣を酒に漬けます。
今回は日本酒を使用してみました。
1週間後には日本酒の色が変わると共に、酒を吸って少しふっくらしているように見えます。
天日干し
塩漬けにした卵巣をいよいよ天日干しにします。
100均などでも売っているチャック付きの野菜干しネットを使用しました。
初日はシーバスの腹から取り出したころとそれほど変わらなかったのが
3日目には
少し色が濃くなり、水気が抜けて締まってきたように見えます。
干し始めて10日後には
かなり色づいてきて、水分がしっかりと抜けてきました。
そして干し始めてから3週間後には
干し始めた頃と色は随分変わり、水が抜けた分だけ小さくなっています。
冷蔵庫で寝かせる
最後に冷蔵庫で寝かせます。
干してすぐに食べると水分が抜けてパサパサとした食感になるようですが、寝かせてから食べることでしっとりとした食感に変わるようです。
天日干しまでの過程で1か月ほどかかっているのですが、食べたい気持ちを我慢して待ちます。
遂にシーバスのカラスミが完成!
シーバスの腹から卵巣を取り出してから約50日、遂にカラスミが完成しました。
スライスしてみるとねっとりとしていて、いかにも旨味が票祝されて美味しそうな見た目をしています。
スライスした大根にカラスミを乗せて、いざ食べてみると
「あぁ、これは旨い…!」
ねっとりとした食感に魚介の旨味が凝縮されたカラスミの味わいに、大根のさっぱりとした味わいが絶妙にマッチして非常に美味しいです。
またシーバスのカラスミには独特なエグみがあったのですが、このエグみが日本酒とよく合って「からすみ→日本酒→カラスミ」と無限ループに陥ってしまうほど。
あまりの美味しさに気づけばカラスミスライスと日本酒があっという間になくなっていました。
今回はスズキの卵巣を使って作った高級珍味「カラスミ」の味について紹介しました。
ボラの卵巣と食べ比べたわけではないものの、日本酒との相性は抜群で非常に美味しかったです。
時間と手間はかかるのですが、出来上がった時のことを考えながらワクワクする時間も楽しいものなので、興味がある方はぜひ参考にしてみてはいかがでしょうか?