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「投手3冠」岩嵜が先発! ホークス2年ぶりファーム日本一なるか

田尻耕太郎スポーツライター

日本一へ、1試合限りのガチンコ

KIRISHIMAサンマリンスタジアムの入場口に掲げられた看板
KIRISHIMAサンマリンスタジアムの入場口に掲げられた看板

プロ野球2軍の頂点は今日決まる。10月3日、ファーム日本一決定戦の「ファーム日本選手権」が宮崎市のKIRISHIMAサンマリンスタジアムで行われる。ウエスタン・リーグを史上初の4連覇で制した福岡ソフトバンクホークスと、イースタン・リーグで6年ぶり24度目の覇者となった読売ジャイアンツが激突する。1試合限りのガチンコ勝負だ。

ウエスタン、ホークス勢がタイトル独占

ホークス2軍は今季ウエスタン・リーグで110試合を戦い66勝35敗9分、勝率.653。2位のカープに5.5ゲーム差をつけて優勝を果たした。

リーグタイトルは若鷹たちがほぼ独占だ。

投手では、最多勝(10)、最優秀防御率(1.66)、勝率(.833)で岩嵜勝が投手3冠に輝けば、千賀滉大が奪三振王(96)に。

野手では首位打者(.334)、最多安打(106)、盗塁王(16)を上林誠知が獲得。本塁打王(18)、打点王(56)、最高出塁率(.377)にカニザレスが輝いた。

岩嵜は7年前にMVP

投手3冠の岩嵜が先発
投手3冠の岩嵜が先発

日本一を決める大一番の先発を託されたのは「3冠」岩嵜。ルーキー時代、2008年のファーム日本選手権(対戦相手はヤクルト)で先発し9回5安打1失点で最優秀選手賞(MVP)に輝き、ホークスの同選手権初制覇に大きく貢献した。

「その時以来、7年ぶりの先発ですね」と笑顔を見せた右腕。ただ、今季はファームでタイトルホルダーとなるも、裏を返せば1軍での登板が少なかった証にもなる。「タイトルについて嬉しさはない」と表情を硬くする。しかし、「ファームにいたからこそ、色々なことを試しながら投げたり、先発ローテの中でもしっかりトレーニングを入れて体を追い込んだりすることができた」と、今後につながるシーズンを過ごしたという自負は持っている。

「自分のことよりも、まずはチームのために投げたいですね」

ホークスのエースナンバーと言われる背番号21をこの先輝かせるために、ファーム戦とはいえ少なからず重圧の掛かるこの一戦で今季の真価を見せつけるつもりだ。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。「Number web」でのコラム連載のほかデイリースポーツ新聞社特約記者も務める。2024年、46歳でホークス取材歴23年に。 また、毎年1月には数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。

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