疲れた時の救世主、カフェイン入り飲料。適量はどれくらい?
仕事で疲れていてもなんとかしたい時、試験で集中力を発揮したい時、あるいは遊びすぎて疲れた時(笑)、長距離運転など、コーヒーや紅茶、エナジードリンク、清涼飲料水などを飲んで眠気をすっきりさせたい!という方も多いのではないでしょうか。
こうした飲み物に含まれているのがカフェイン。
飲料や食品、サプリメントだけでなく、風邪薬などの医薬品にも含まれています。
カフェインは、眠気を覚ましたり、集中力を高める、利尿作用によるむくみの改善の他、脂肪燃焼を促す効果なども期待されています。一方で多量摂取による中毒で死亡した例もあるなど、取り過ぎには注意が必要な成分でもあります。
カフェインの摂取量は、どれくらいまでが適量と言えるのでしょうか。
カフェインが含まれる食品を適度に楽しむために知っておきたい情報を解説いたします。
■どんな食品に、どれくらい含まれているのか
カフェインは、お茶、コーヒー、エナジードリンク、炭酸飲料の一部(※)、チョコレートなどに含まれています。
以下の表をみてみると、身近な食品や飲料に含まれていることが分かります。
※ コーラ、ペプシ、ドクターペッパーなどのコーラ系飲料、マウンテンデューなどがあります。
エナジードリンクや清涼飲料水は、商品によってカフェインの含有量に大きな違いがありますが、食品に含まれる量の商品への記載は任意とされています。
そのため、商品にカフェイン含有量の記載がなくても、この商品はカフェインが含まれているかも?と思った場合は、ホームページなどで確認することをお勧めいたします。
商品自体にカフェインの含有量の表示がなく、ホームページなどに記載されている場合がありますが、残念ながらホームページにも明確な表示が見当たらない場合もありますので、いくつかの商品についてカフェイン含有量の表を作成しましたので、参考にしていただければと思います。
■カフェインを取り過ぎるとどうなる?
カフェインは取り過ぎると、めまいが起きる、心臓がどきどきする、吐き気がするなど具合が悪くなったり、なかなか眠れないといった状態になります。また、大量のカフェインを摂取するとにより重篤な中毒症状を起こすことがあります。
最近では、8歳の子どもが自動販売機でエナジードリンクを購入し、一気に飲み干したことでカフェイン中毒と思われる症状(吐き気)により救急外来を受診するといった事例も報告されています。
■カフェインの適量はどれくらいまでか?
日本人を対象とした目安となる量は報告されていないことから、諸外国の目安となる量をまとめると以下のようになります。
欧州食品安全機関の数値、体重1kgあたり3mg以下のカフェイン摂取量を参考にすると、体重50kgの人で150mg/日、60kgの人で180mg/日となります。
仮に体重50kgほどの人が、コーヒーを1日に2杯(150ml/1杯)を飲んだり、エナジードリンクを1日に2本飲むと、1日あたりのカフェイン摂取量の目安150mgをほぼ超えてしまいます。
また、1本(杯)に含まれるカフェイン量が多い飲み物は、特に中学生以下の子どもは飲みすぎによりカフェインの過剰摂取にならないように気をつける必要があるでしょう。
カフェインの体への影響(感受性)は、ヒトによって違うことが分かっています。そのため体質にもよりますが、成人の場合でもカフェインの量が多い飲み物は、1日1杯程度にするのがおすすめと言えるでしょう。なお、摂取したカフェインは、通常3~7時間で体内のカフェイン濃度が半減するとされているため、多く飲んだ日の翌日は飲まないようにするなどがよいでしょう。
■カフェイン入り食品は、適量を楽しもう
カフェインの過剰摂取は、体調不良や中毒症状につながるなど注意が必要ですが、適量の摂取はからだに良い影響があります。
カフェインに限らず、私たちが口にするものは、多すぎても少なすぎてもよくありません。適度な量を取って美味しさを楽しみたいですね。