親が知らない保育園の秘密5つ「うちの子の制作物、作ったのほぼ先生」「うちの布団に他の子が寝てる」
現役保育士&幼保英検1級です。
保育園とは先生と園児の世界。
保護者や園外の方が思い描いている保育園の姿と「実際の姿とが大きく異なる」と保育園で仕事をしている筆者はいつも思います。
今回は、親が知らない保育園の世界について、保育園あるある形式で紹介していきます。
親が知らない保育園1「うちの子の布団に他の子が寝てる」
保育園では午睡と呼ばれる昼寝の時間があります。
「おやすみなさい」のご挨拶のあと、字が読めない0歳児でも布団の色や柄を認識して、自分の布団に向かっていきますよ。
ただ、自分の布団に辿り着く前に力尽き、お友だちの布団でバタン。寝ずにお友達とワチャワチャ遊びながらゴロゴロなど、「うちの子の布団に他の子が寝てる」という状況も日常茶飯事です。
保育士も子どもたちを所定の布団に誘導しますが、多くのお友達が一斉に昼寝をする保育園において、一時的にお友達の布団で寝っ転がることまで防ぐのは難しいのが現状です。
親が知らない保育園2「うちの子の制作物、作ったのほぼ先生」
保育園では絵画や工作など制作活動を頻繁に行っています。
そして、制作活動の日に保育園を休んだ場合は、後日、1人だけ別に制作活動をすることになります。
ただ、0歳児クラスで園児3人につき保育士1人、1歳児クラスで園児6人につき保育士1人というように、保育士配置基準は決して余裕のあるものではありません。
3歳以上の自分である程度手を動かせる年齢であれば、担任保育士も他の子の活動を見ながら1人だけ行う制作活動を監督できますが、つきっきりでお世話をしないと制作にならない2歳児以下の場合は事情が違います。
「もう制作活動を見てもらえる(職員の)余裕がないからしょうがない」と、すべてではありませんが、一部を先生が作って展示期限に間に合わせることがあるのは否定できません。
親が知らない保育園3「スープに他の子の指が突っ込まれる」
中規模以上の保育園では、小学校の給食のように、保育園でも給食缶にクラス全員分の給食を入れて各クラスに運び込み、クラス内で各自のお皿に分配します。
年中以上になるとお当番活動の一環で、各自のお皿への取り分けをお当番の園児が行っている保育園もあるでしょう。
取り分けをするお当番は、良く手を洗ってエプロンに三角巾、マスクを着用し、衛生面への配慮をしているものの、スープを運ぶ際に親指をスープに浸けてしまう子も。
発見すれば保育士が注意しますが、日頃から家庭でもやっていないと配膳は難しいものです。他のお友達の指が入ってしまったスープが配膳されることがあるのも否定できません。
配膳活動自体は子どもたちも張り切っていて楽しそう。衛生面への配慮と活動の充実との線引きが難しいですね。
親が知らない保育園4「マスクが無意味化」
風邪を引いているなどの理由でマスクを着用して登園するのは全く問題なく、保育士もマスクをなくしてしまわないように耳にかけ直すよう声をかけたり、一時的に預かったりなどの対応をします。
ただ、ここはたくさんのお友達と生活をともにする保育園。お友達と話しにくいのか、わざわざマスクを持ち上げて話す子や、お友だちのマスクを引っ張って手を離す遊びをする子など、マスクが無意味化している場面に遭遇します。
「一日マスクをする」というママとの約束は覚えているけど、お友達とも大声でポケモンの話したいよね。
親が知らない保育園5「うちの子の服を他の子が着てる」
保育園児の服と言えば、西松屋とユニクロ率高し。
西松屋の働く車がプリントされたトレーナーやトミカのTシャツ。ユニクロのボーダーTシャツ。女の子ならピンクのアンパンマンのトレーナー。
「おはよう!◯◯ちゃんとおそろいだねえ」という会話も日常茶飯事です。
どこのメーカーの服を着ていても全く問題ないのですが、保育士が間違えて他のお友達のTシャツを着せてしまう、自分で服が着られる月齢の子がお友達のを間違えて着てしまうことは、正直よくあります。
特に服に名前が書かれていないときは、持ち主の特定でバタバタします。
ちなみに、保育士には匂いで持ち主が分かるというプチ特技があるようで、おそろいかつ記名がなくても持ち主が判別できることがあります。
まとめ
親が知らない保育園の世界について、保育園あるある形式で紹介してきました。
保護者や園外の方が思っている保育園の姿と実際の姿とは異なると現役保育士の筆者は常々思いますが、それを見守るのか監視するのかは意見が分かれるところでしょう。
外部から見た保育園と実際との違いについて興味がある方は、次の記事も参考にしていただければと思います。