【市川市】法典で湯につかる前に!遥か縄文の時を想う~柏井 姥山貝塚~
JR武蔵野線は船橋法典。市川市と船橋市の境に位置する中山競馬場のゲートウェイとして知られる存在。ここ最近では、法典の湯を目当てに訪れる方も多いようです。その法典の湯からわずか数分。ちょっとした高台に「姥山貝塚」があります。
貝塚といえばモース博士の大森貝塚は皆さん教科書で習ったことかと思います。実は市川市の北西部は、奈良時代の国分寺に代表されるような下総の政治拠点としてだけではなく、その遥か数千年前から人々が住みたくなる場所だったようです。
「姥山貝塚」はその名の通り、古代人が食した貝類の捨て場=つまり生活の場として居住エリアであったことの証であると認識されています。数千年前のそのさらに前は海岸線がどこまであったか。今の東京湾から数キロメートル内陸まで海だったことは分かっています。
市のHPによると明治期から発掘調査が行われ、特に大正期には国内で初めて平面的に竪穴式住居跡がとらえられた非常に重要な場所となっています。その後も人骨や土器などの貴重な資料が発掘されています。
JR武蔵野線の船橋法典駅から徒歩約10分。近隣でも知られる線路沿いの法典の湯を左に見ながら突き当りまで。ちょっと右手にひっそりと階段があります。
上っていくと眼前に開けるのが「姥山貝塚」。今は芝生でしっかりと整備されており、近隣住民の憩いの場として、また愛犬のお散歩ルートなどとして親しまれています。晴れた日には富士山を眺めることも。
特に際立った施設などがあるわけではありません。しかし、この地に立って見渡してみるとなぜか不思議と自分と古代人がシンクロするような気分に襲われます。
遠く古代の人々も(今や建築物に囲まれる状況ですが)誰かがこの風景や土地のパワーみたいなものを見て感じて。この地が好きになり皆で気にいって。それからここがいいかな!などと協議して住み始めたのかなとそんな妄想を抱きながら何ともいえない気分になるのです。
ひとっ風呂浴びる前に、当時と同じような?心地よい風に吹かれながら、太古の昔に想いを馳せる。悪くないかも。
【史跡 姥山貝塚(姥山貝塚公園)】
住所:市川市柏井1-1235