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メタボの人は必見!代謝を上げる、食べ方3選

水野雅浩/健康マネジメント健康マネジメント専門家

こんにちは、健康マネジメントスクール 水野雅浩です。

先日、某大手企業の営業部長と話をしていたときのこと。「そろそろ、メタボ腹をなんとかしないと、と悩んでいて。最近、やっぱり食事は抜いたほうがいいのでしょうか」

夏を迎えるにあたりダイエットを考える方も多い時期なのではないでしょうか。ところで、そもそも、ダイエットには、良いダイエットと悪いダイエットがあることをご存知でしょうか。

良いダイエットは、脂肪を減らすダイエット。

悪いダイエットは、筋肉を減らすダイエット。

と覚えてください。

単に体重を減らすことを考えていると、間違ったダイエットをしてしまいかねないので気をつけましょう。ダイエットには、食事、睡眠、運動が欠かせませんが、今回は、「代謝を上げる食事術」すなわち「筋力を維持し、脂肪を燃焼させる食事術」についてご紹介します。

■成功を加速させる栄養バランスの秘訣

良いダイエットの基礎となるのは、バランスの取れた食事であり、主要栄養素をバランスよく摂取することが重要です。たんぱく質や炭水化物、脂質などの栄養素をバランスよく摂ることで、エネルギー源を効率的に補給し、体温を上げ、基礎代謝をあげることで脂肪を燃焼しやすい体質にします。

健康的な食事は、仕事でのパフォーマンスを最大限に引き出すことができますが、結果としてスリムで無駄のない身体づくりにもつながっていきます。

一方、悪いダイエットはカラダをつくるたんぱく質や、カラダを整えるお野菜などが不足しがちで、そもそも、栄養不足の状態です。この状態だと、筋肉はエネルギー不足になります。筋肉にエネルギーが届かないと、体温は上がりづらく、代謝の悪いカラダになります。結果として、筋肉の合成はへり、炭水化物は、中性脂肪になりますます脂肪は蓄積され、体調不良や集中力低下を招きます。

ビジネスパーソンとしては、健康投資を行い、バランスの取れた食事を心がけることで、代謝の良い食事をベースとして、仕事により集中し、より成果を上げる食習慣が重要。

ダイエットとは一過性のものではなく、食事のスタイルそのものなのです。

■基礎代謝を上げる食べ方3選

食事誘発性熱産生 / DIT(しょくじゆうはつせいねつさんせい)という言葉を聞いたことがるでしょうか。

私達の身体は、食事を摂ると体内に吸収された栄養素が分解され、その一部が体熱となって消費されます。このため食事をした後、安静にしていても代謝量が増えます。この食事による代謝の増加を食事誘発性熱産生(DIT: Diet Induced Thermogenesis)といいます。食事をした後、身体が暖かくなるのはこの食事誘発性熱産生によるものです。

つまり、基礎代謝を上げる食べ方を心がければ、食べる行為自体が、ダイエットにつながるということ。

ではさっそく、基礎代謝を上げる食べ方を見ていきましょう。

(1)たんぱく質をたっぷり食べる。

食事誘発性熱産生でどれくらいエネルギーを消費するかは栄養素の種類によって異なります。たんぱく質のみを摂取したときは摂取エネルギーの約30%、糖質のみの場合は約6%、脂質のみの場合は約4%で、通常の食事はこれらの混合なので約10%程度になります。

肉、魚、たまごなどのたんぱく質を取ることは、カラダのなかで熱量を生み出す最大の器官、筋肉の材料になるので、良いダイエットにつながる食材でもありますね。

食事をコンビニの菓子パンやカップラーメンで済ませる人がいます。ここにはほとんど、たんぱく質が含まれていません。食事による代謝を上げるためには、たんぱく質リッチな食事を選ぶことが重要になります。

(2)咀嚼回数を増やす

食事の摂り方としてよく噛まずに飲み込んだり、流動食だけを摂る場合に比べると、よく噛んで食べる方が食事誘発性熱産生は高くなることが分かっています。

現代人の食事は、ラーメン、うどん、カレー、などなど、ほとんど噛まないで飲み込むように食べることができるものばかり。これでは、食事で基礎代謝を上げることはできません。

私は新卒から10年間介護サービスで仕事をしていた経験があります。印象深かったのは、高齢者が食べやすいようにおかゆなどの流動食にした介護施設では、みるみるうちに筋力もやせ衰えて寝たきりになっていったのに対し、無理にでも玄米などの噛みごたえのある食事をだしていた介護施設では、入居者の方は、ずっと元気でスリムで生活していました。

食事が与える身体への影響に驚いたものです。

咀嚼回数を増やすには、食事を口に入れて右で10回、左で10回、全体で10回の30回を意識するとよいでしょう。

(3)七味を活用する

香辛料やスパイシーな食べ物を食べることでも、熱産生がたかまり基礎代謝があがることが分かっています。ただ、毎日の生活の中で、毎回、香辛料やスパイシーな食事をするのもなかなか難しいもの。

そこで、オススメしたいのが、七味。

私は、ご飯と味噌汁におかず、という基本的な食事の際には、味噌汁に七味をふりかけて頂くようにしています。これだと、手軽ですし、家でも外食でも、まず、七味がおいていないお店はありません。味噌汁と七味は、味の相性も良いですし、食べたそばから、カラダがぽかぽかしてきます。美味しくて、ダイエット効果も狙える一石二鳥の代物です。

■成功の秘訣は食卓にあり:心身の健康をサポートする食事習慣

よいダイエットの成功の秘訣は食事の選択にあります。改めてダイエットとは、一過性のものではなく、食事のスタイルそのものを見直すことです。体に良い食事を心がけることで、メンタルヘルスにも良い影響があり、心身を健康に保つことで、仕事においてより効果的に活動し、目標達成に向けて前進することができます。ビジネスパーソンとして、健康投資を継続しましょう。

健康マネジメントスクール

水野雅浩

健康マネジメント専門家

健康マネジメントスクール代表。作家・講師。予防医学の専門家。健康経営アドバイザ-。『グローバルで勝つ!30代の太らない疲れない7つの習慣』はアマゾン総合1位。企業・行政・大学で「仕事のパフォーマンスを上げる健康マネジメント」、学習塾で「子供の成績を上げる食事・睡眠習慣」をテーマに講師。著書に『親子で作る健康習慣「本番力」で受験に勝つ』がある。中央大学法学部卒業後、介護サービスに携わり10年間、人の老化と向き合う。その後の香港勤務では海外のビジネスパーソンらが実践する健康投資を目の当たりにする。日本に帰国後、12年、外資系ヘルスケア企業で商品開発の責任者を担う。1975年生まれ。福岡在住。

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