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すでに「1か月分の大雨」も雨エリアはさらに東~西日本で拡大…東北も再び警戒を:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
10日9時の予想天気図(気象庁HPより)。前線が西~北日本の日本海側に停滞する。

今週前半は山陰から東北の日本海側の広い範囲で大雨となり、島根や秋田で浸水被害が出たほか、山形ではたった2日で平年の7月1か月分の雨が降ったところもありました。

今後、雨の範囲は西~東日本でさらに広がる見通しで、日に日に警戒が必要なエリアが増えそうです。

西日本と東海で激しい雨、東北も再び警戒を

10日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
10日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

10日は朝の段階ではいったん雨がやんでいるところが多いものの、昼ごろから再び日本海側で雨が降り出し強まるでしょう。さらに午後は東海でもバケツをひっくり返したような激しい雨になりそうです。関東も夕方以降は雨が降り出すでしょう。

さらに夜には、東北で再び雨が激しくなる見通し。東北では9日夜の段階でいったん大雨警報が解除されているところでも、土の中の水分はすぐに消えるわけではないため、次に雨が降るときは警報や避難指示が出るまでのリードタイムが短くなります。
いつ避難の情報が出ても対応できるよう、常に情報を確認しながら準備をしておいてください。

日本海側は広く警報級の大雨、太平洋側でも警戒

11日の大雨警報の可能性「早期注意情報」(気象庁HPより)。赤は警報が出る可能性が高い地域、ピンクは中程度(気象庁的に五分五分)の地域。最新の情報は気象庁HPで必ず確認を。
11日の大雨警報の可能性「早期注意情報」(気象庁HPより)。赤は警報が出る可能性が高い地域、ピンクは中程度(気象庁的に五分五分)の地域。最新の情報は気象庁HPで必ず確認を。

このさき11日(木)も引き続き秋田を中心に日本海側で広く警戒が必要なほか、静岡など太平洋側でも警報級の大雨になるおそれが。

さらに、これまであまり梅雨の最中であるという感覚がなかった東京や名古屋、大阪などでも、雨の予報が続いています。

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

次の週末は15日(月)が海の日で祝日のため三連休という人が多く、旅行の予定がある人も多いと思いますが、このタイミングで前線の活動が活発になり太平洋側も含めて大雨となるおそれがあります。今のうちから無理のないスケジュールを心がけておきましょう。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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