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沖縄~九州や関東で雷雨に注意!南海上にはトリプル台風発生…季節の進行は遅れる?:気象予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
10日9時の予想天気図(気象庁HPを元に作成)。南海上に3つの台風が並ぶ。

10日は本州付近の太平洋側で傘が必要なところが多く、特に九州や関東では激しく降るおそれがあります。また沖縄・奄美でも雷雨のおそれが続くでしょう。

一方、日本の南の海上には、9日に台風23号と24号が発生し、3つの台風が並んだ状態に。
週明けは各地で気温が上がる予想も出ていて、季節の深まりは遅れそうです。気象予報士が解説します。

太平洋側でバケツをひっくり返したような雨も

10日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。
10日(左)朝、(中)昼過ぎ、(右)夜の天気分布予報(気象庁HPを元に作成)。

10日は、沖縄/・奄美の大雨は次第におさまっていくものの、引き続き激しい雷雨のおそれがあります。
昨日9日に大雨特別警報が出された与論町を中心にまだ危険なところが残っているおそれがあるため、いつもより慎重に行動してください。

本州付近では太平洋側で時間とともに雨の範囲が広がる見通し。おでかけは出発時に雨が降っていなくても雨具があると安心です。
九州南部や関東南部では、バケツをひっくり返したように激しく降るところがあるでしょう。

もう11月なのに…トリプル台風

台風情報(気象庁HPより)。
台風情報(気象庁HPより)。

台風は実は真冬でも発生するので、台風が11月に発生すること自体は珍しくないのですが、11月に3つも同時に存在しているのは過去の例も少なく、かなり珍しいと言えます。
しかも9日に発生した2つの台風のうち、23号はこのさき暴風域を伴うほど発達する見通しです。

今のところ、本州付近に近づく予想はないものの、まだまだ南の海上は台風が発生や発達できるくらい温かいということですから、9日のような大雨の可能性もまだあると考えておいた方がよさそうです。

週明けは気温上昇!週後半は東海や近畿で夏日迫る陽気

週間予報(気象庁HPを元に作成)。
週間予報(気象庁HPを元に作成)。

週明け11日(月)以降は関東以西で日中20度を超える日が多くなり、東海や近畿では週後半に夏日に迫るような汗ばむ陽気になるでしょう。

都心を含め、各地でこの週末に一時的に紅葉が進むような冷え込みになったものの、まだまだ木々の色づきが進むようになるには時間がかかりそうです。

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気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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