【大阪都構想】出口調査の賛成、反対はほぼ同数
大阪市を廃止し、5つの特別区に分割する「大阪都構想」の住民投票が17日午後8時、締め切られた。投票所40カ所で投票を終えた4400人余からNHKは出口調査を行い、約67%に当たる2991人から回答を得た。その結果、賛成、反対がほぼ同数となっている。
産経新聞、共同通信、毎日新聞、毎日放送、関西テレビが共同で実施した出口調査では賛成51.7%、反対48.3%(2781人が回答)。
期日前投票・不在者投票の動向が分からないため、結果は最後の最後までもつれそう。
都構想を推進する大阪維新の会代表、橋下徹大阪市長も投票締め切り約2時間前にツィッターで最後のお願い。
「当初はかなり劣勢でしたが、もう少しのところまで来ました。でもまだ負けです。2時間で逆転も可能です。それには大阪市民の方の賛成票がどうしても必要です。大阪の未来を決します。どうかあなたの一票を、賛成に投じて下さい。都構想を応援して下っている方、このツイート、ガンガン拡散して下さい」
「大阪都構想を応援して下さっている方、大阪市民の皆さん向けに賛成票を投じて下さるようにお願いツイートをして下さい。大阪市民以外の皆さんも、是非、維新の一員になって下さい。僕はこれから、時間いっぱいまで街宣車に乗りますのでツイートできません。皆さん、ガンガンラストツイートして下さい!」
つぶやいたろうラボ(筆者主宰、旧つぶやいたろうジャーナリズム塾)4期生の笹山大志くんが大阪市浪速区で投票を終えた100人に聞いたところ、賛成が66人、反対が34人。さて、住民投票の結果やいかに。
午後7時現在の投票率は市選挙管理委員会によると45.41%。期日前・不在者投票を合わせると、大阪府知事選とのダブル選挙となった2011年大阪市選の60.92%を上回るのは確実。
当日有権者数は210万4074人。17.5%に当たる36万8218人が期日前・不在者投票を済ませた。11年市長選の期日前・不在者投票者数は24万9027人。
住民投票の結果には法的拘束力があり、賛成が反対を1票でも上回れば、2017年4月に大阪市は廃止され、5つの特別区に移行。政令指定都市が廃止されれば1956年の制度創設以来初めてとなる。
[笹山大志=大阪発]大阪市を廃止し、5つの特別市に分割する大阪都構想の是非を問う住民投票が17日、行われた。
浪速区の投票所で投票を済ませた100人を対象に、つぶやいたろうラボが独自に出口調査を行った結果、賛成66%、反対34%と賛成が32ポイントもリードしていた。
事前の世論調査で反対が多かった女性からも64%の支持を得た。男性も賛成68%が反対32%を大きく上回った。
10日に共同通信が発表した世論調査では、反対47.8%が賛成39.5%を8.3ポイント上回っていた。都構想を推進する大阪維新の会には厳しい結果が予想されていたが、果たして大逆転は実現するのか。
大阪都構想の住民投票では投票日も賛成、反対を呼びかけるのが認められている。この日、大阪維新の会は投票所の各入り口に1〜2人の運動員を配置。1人ひとりに「よろしくお願いします」と支持を呼びかけた。反対派も一般市民が単独で「大阪を守ろう」と訴えた。
笹山大志(ささやま・たいし)1994年生まれ。立命館大学政策科学部所属。北朝鮮問題や日韓ナショナリズムに関心がある。韓国延世大学語学堂に語学留学。日韓学生フォーラムに参加、日韓市民へのインタビューを学生ウェブメディア「Digital Free Press」で連載し、若者の視点で日韓関係を探っている。
(おわり)