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浦和出身選手の恩返し弾で、浦和レッズはリーグ再開の試合で逆転負けを喫する

椛沢佑一浦和フットボール通信編集長(さいたま市)

明治安田生命J1リーグ第18節、浦和レッズはホームの埼玉スタジアム(さいたま市緑区)に湘南ベルマーレを迎えての一戦となった。インターナショナルマッチウィークにより中断していたため、2週間ぶりのリーグ戦となった。

試合は早々に動く。8分、浦和レッズが左サイドのDF明本孝浩のクロスが上がると、ゴール前が混戦状態となり、ぐちゃっとなった所にFWキャスパー・ユンカーにボールがこぼれてくると、これを左足で押し込んで、浦和レッズが先制した。

しかし26分、浦和に最終ラインからのビルドアップでミスが起きると、湘南がゴール前でボールを奪い、後ろから飛び出してきたMF山田直輝が右足を一閃して、ゴールに突き刺して湘南が同点に追いついた。前半はこのまま終了。1-1で前半を折り返した。

後半、湘南が主導権を握る時間が長くなるが、その流れを一人で打開したのは、またこの男だった。53分FWキャスパー・ユンカーがカウンターからディフェンス二人を振り切ると、GKの上を越すループシュートを決めて、今日2点目のゴールで、浦和レッズが勝ち越した。

これで一気にゲームは、浦和の流れになるが、69分、左からのクロスをFWウェリントンがヘディングシュートを決めて、湘南が同点に追いついた。

一進一退の展開の中、87分、GK鈴木彩艶のビルドアップのミスから湘南がショートカウンター。最後は岡本拓也が決めて、湘南が逆転に成功する。試合はこのまま終了。浦和レッズはまさかの逆転負けを喫した。

試合後、浦和レッズのリカルド・ロドリゲス監督は「説明するのが難しい試合になってしまったと思っています。最後の最後の決定力の所に欠けてしまったと思います。サッカーではこういう所をしっかりと決めきれないと、相手もそこをつけこんで、今回のように、そこまで多くのゴールチャンスを作れていないでしょうけど、そのチャンスを全部いかして、必要な分だけゴールを決めて勝ったということになってしまった」と試合を振り返った。

19歳の若きGKで、22日には東京五輪メンバー発表を待つ、浦和出身の鈴木彩艶選手は「2失点、3失点は自分のミスから生まれてしまって、本当に悔しい気持ちです」と、今日のパフォーマンスを悔やんだが、次の試合に向けて前を向いていた。

今日の試合、湘南のゴールを挙げた山田直輝選手、岡本拓也選手は地元浦和出身で、浦和レッズのアカデミーを経てレッズでプロデビューをした二人だった。

山田選手は「埼スタで対浦和で、スタメンで出たのは初めてだったので、スタメンが出られるというのは嬉しかったですし、自分が元気にしている姿を見せないといけないサポーターもいたので、そのような姿を見せられたのは良かったと思います」と喜んだ。

岡本選手も「梅さんも、直輝君も僕もすごい気持ちが入っていたと思いますし、そういう意味ではこのスタジアムで皆さんの前で自分を表現したいなと思っていたので、それができて嬉しいですし、このスタジアムは自分の力以上のものを引き出してくれるなと思いました」と、デビューしたスタジアムでの活躍を喜んだ。

浦和フットボール通信編集長(さいたま市)

サッカーの街と人を応援するFANZINE「浦和フットボール通信」編集長。フリーマガジンを年5回発行。ウェブサイト「浦和フットボール通信」「浦レポ」「埼玉サッカー通信」で、浦和レッズの情報から、埼玉のサッカー情報、サッカーの街の情報を発信しています。また「浦和フットボール映画祭」など、サッカーイベントなどもプロデュースしています。

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